エドゥアルド・ロドリゲス (左投手)

エドゥアルド・ロドリゲス
Eduardo Rodríguez
アリゾナ・ダイヤモンドバックス #57
デトロイト・タイガース時代
(2022年9月29日)
基本情報
国籍 ベネズエラの旗 ベネズエラ
出身地 カラボボ州バレンシア
生年月日 (1993-04-07) 1993年4月7日(31歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
200 lb =約90.7 kg
選手情報
投球・打席 左投左打
ポジション 投手
プロ入り 2010年 アマチュアFA
初出場 2015年5月28日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム ベネズエラの旗 ベネズエラ
WBC 2023年

エドゥアルド・ホセ・ロドリゲス・エルナンデスEduardo José Rodríguez Hernández, 1993年4月7日 - )は、ベネズエラカラボボ州バレンシア出身のプロ野球選手投手)。左投左打。MLBのアリゾナ・ダイヤモンドバックス所属。愛称はエル・ガロEl Gualo)他(後述)。

経歴

プロ入りとオリオールズ傘下時代

2010年1月22日にアマチュア・フリーエージェントでボルチモア・オリオールズと契約してプロ入り。傘下のルーキー級ドミニカン・サマーリーグ・オリオールズ1でプロデビュー。12試合に先発登板して3勝4敗、防御率2.33、62奪三振を記録した。

2011年はまずルーキー級ガルフ・コーストリーグ・オリオールズでプレーし、11試合(先発10試合)に登板して1勝1敗1セーブ、防御率1.81、46奪三振を記録した。9月にA-級アバディーン・アイアンバーズ英語版へ昇格し、1試合に登板した。

2012年はA級デルマーバ・ショアバーズ英語版でプレーし、22試合に先発登板して5勝7敗、防御率3.70、73奪三振を記録した。

2013年はまずA+級フレデリック・キーズ英語版でプレーし、14試合に先発登板して6勝4敗、防御率2.85、66奪三振を記録した。7月にAA級ボウイ・ベイソックスへ昇格。フューチャーズゲームに選出された[1]。AA級ボウイでは11試合に登板して4勝3敗、防御率4.22、59奪三振を記録した。

2014年はAA級ボウイで16試合に先発登板して3勝7敗、防御率4.79、69奪三振を記録した。

レッドソックス時代

2014年7月31日にアンドリュー・ミラーとのトレードで、ボストン・レッドソックスへ移籍した[2]。移籍後は傘下のAA級ポートランド・シードッグスでプレーし、6試合に先発登板して3勝1敗、防御率0.96、39奪三振を記録した。オフの11月20日にレッドソックスとメジャー契約を結んで40人枠入りした[3]

2015年5月28日のテキサス・レンジャーズ戦でメジャー初登板で先発し、7.2回を無失点に抑えて初勝利を挙げる鮮烈なデビューを飾った[4]。以後、先発ローテーションの一角に定着して21試合に先発登板し、メジャー1年目から二桁勝利(10勝)を挙げる活躍ぶりを見せた。防御率も、4.00未満(3.85)にまとめた。

2016年は前年とほぼ同数の20試合に先発登板した。防御率は悪化して4.71となり、3勝7敗と負け越したが、奪三振率が上昇(7.2から8.4)するなど収穫もあった。

2017年はシーズン開幕前の2月8日に指名投手枠で第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)ベネズエラ代表に選出された[5]。レギュラーシーズンでは先発ローテーションに入ったが、6月2日の試合前に転倒して右膝を負傷し、故障者リスト入りした[6]オールスター明けに復帰し、最終的には25試合中24試合に先発登板し、防御率4.19・6勝7敗・WHIP1.28という成績を記録。三振を奪うペースはメジャーデビュー以来、年々上昇し、奪三振率9.8はキャリアハイだった。

2018年は先発ローテーションに入った状態で開幕を迎える。4月には5回の先発登板があり3勝と勝敗無しが2回だった。7月15日に右足首の捻挫で故障者リストに入った[7]。この怪我の時点で19先発で104回と2/3回を投げて11勝3敗、防御率3.44だった。8月20日にAA級ポートランドに怪我のリハビリで降格した[8]。MLBに復帰したのは9月1日になった[9]。レギュラーシーズンでは27登板(23先発)で129回と2/3回を投げて13勝5敗、防御率3.82、146奪三振を記録した。ポストシーズンではニューヨーク・ヤンキースとのアメリカンリーグディビジョンシリーズ(ALDS)で2登板、ヒューストン・アストロズとのアメリカンリーグチャンピオンシップシリーズ(ALCS)で2登板があり3回と2/3回を投げ、2安打・3得点を献上した。ロサンゼルス・ドジャースとのワールドシリーズでは第4戦に先発登板し5回と2/3回を投げ、4安打・2四球・4得点を許すも6三振を奪い、勝敗はつかなかった。その後、第5戦目でレッドソックスのワールドシリーズ優勝が決まった[10]

ボストン・レッドソックス時代
(2019年6月14日)

2019年は34登板すべて先発登板だった。203回と1/3回を投げて213奪三振を記録し防御率3.81で19勝6敗だった。20勝に到達する機会はあったが、7回を投げ3失点で勝ち負けつかず逃してしまった[11]。オフにはアメリカンリーグのサイ・ヤング賞投票で6位だった[12]

2020年7月7日に新型コロナウイルスに感染したことが発表された[13]。シーズンの開始が遅延することに先立って、故障者リストに入った。その後、コロナウイルスが原因とされる心筋炎と診断され[14]、8月1日に治療に専念するためにシーズンを全休することを発表した[15]。オフの12月1日に年俸調停を回避し、1年830万ドルで契約延長した[16]

2021年に2年ぶりにMLBに復帰した。オフの11月3日にFAとなり[17]、球団から提示された1840万ドルのクオリファイング・オファーを拒否した[18]

タイガース時代

2021年11月16日にデトロイト・タイガースと5年総額7700万ドルの契約を結んだ[19]。オプションとして最大300万ドルの出来高と一部球団に対するトレード拒否権、2023年シーズン終了後に契約を破棄してFAとなれるオプトアウトの権利が含まれる[20]

2023年オフの11月3日に契約延長オプションを破棄して、FAとなった[21]

投球スタイル

最速98.3mph(約158.2km/h[22]速球チェンジアップカッターなどの変化球を投げ分ける。

人物

愛称はエル・ガロEl Gualo)で2017年、2018年、2019年のプレイヤーズ・ウィークエンド英語版で使用している[23][24][25]。他にもE-Rod[26]エディー(Eddie)がある[27]

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
2015 BOS 21 21 0 0 0 10 6 0 0 .625 522 121.2 120 13 37 1 4 98 4 1 55 52 3.85 1.29
2016 20 20 0 0 0 3 7 0 0 .300 458 107.0 99 16 40 1 3 100 0 0 58 56 4.71 1.30
2017 25 24 0 0 0 6 7 0 0 .462 582 137.1 126 19 50 1 5 150 1 1 66 64 4.19 1.28
2018 27 23 0 0 0 13 5 0 0 .722 553 129.2 119 16 45 1 4 146 1 0 56 55 3.82 1.26
2019 34 34 0 0 0 19 6 0 0 .760 859 203.1 195 24 75 2 7 213 3 0 88 86 3.81 1.33
2021 32 31 0 0 0 13 8 0 0 .619 675 157.2 172 19 47 0 2 185 0 1 87 83 4.74 1.39
2022 DET 17 17 0 0 0 5 5 0 0 .500 391 91.0 87 12 34 0 2 72 1 0 49 41 4.05 1.33
2023 26 26 0 0 0 13 9 0 0 .591 621 152.2 128 15 48 0 3 143 3 0 59 56 3.30 1.15
MLB:8年 202 196 0 0 0 82 53 0 0 .607 4661 1100.1 1046 134 376 6 30 1107 13 3 518 493 4.03 1.29
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

WBCでの投手成績










































2023 ベネズエラ 1 1 0 0 0 12 2.0 7 0 0 0 0 3 0 0 1 1 4.50

年度別守備成績



投手(P)












2015 BOS 21 5 17 2 0 .917
2016 20 4 11 1 1 .938
2017 25 5 11 1 1 .941
2018 27 1 11 0 0 1.000
2019 34 2 23 0 1 1.000
2021 32 1 14 0 1 1.000
2022 DET 17 4 7 2 1 .846
2023 26 6 13 1 1 .950
MLB 202 28 107 7 6 .951
  • 2023年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

記録

MiLB

背番号

  • 52(2015年 - 2017年)
  • 57(2018年 - 2023年)

代表歴

脚注

  1. ^ Brittany Ghiroli (2013年6月27日). “Rodriguez, Urrutia representing O's at Futures Game”. MLB.com. 2014年12月28日閲覧。
  2. ^ Red Sox acquire LHP Eduardo Rodriguez from Baltimore Orioles” (英語). MLB.com (2014年8月1日). 2014年12月28日閲覧。
  3. ^ website=MLB.com (2014年11月21日). “Red Sox add four players to 40-man roster” (英語). 2014年12月28日閲覧。
  4. ^ Abraham, Peter (2015年5月28日). “Eduardo Rodriguez shines as Red Sox top Rangers”. The Boston Globe. http://www.bostonglobe.com/sports/2015/05/28/eduardo-rodriguez-shines-red-sox-top-rangers/GC7GHfI4d2ZjWTIqXMb7EJ/story.html 2015年6月5日閲覧。 
  5. ^ Miggy, Altuve lead loaded Venezuela offense MLB.com (英語) (2017年2月8日) 2017年3月4日閲覧
  6. ^ Ian Browne (2017年6月2日). “Day after slip, E-Rod feels knee, put on DL”. MLB.com. 2017年10月3日閲覧。
  7. ^ Red Sox Roster & Staff – Transactions”. MLB.com (2018年7月). 2018年12月1日閲覧。
  8. ^ Red Sox Roster & Staff – Transactions”. MLB.com (2018年8月). 2018年12月1日閲覧。
  9. ^ Red Sox Roster & Staff – Transactions”. MLB.com (2018年9月). 2018年12月1日閲覧。
  10. ^ Boston Red Sox win 2018 World Series.”. MLB.com. 2018年12月1日閲覧。
  11. ^ “Bullpen blows Rodriguez's 20th win, Red Sox beat O's anyway”. The Canadian Press. (2019年9月29日). https://www.tsn.ca/bullpen-blows-eduardo-rodriguez-s-20th-win-boston-red-sox-beat-baltimore-orioles-anyway-1.1373751 2019年9月29日閲覧。 
  12. ^ Alex Speier (2019年11月13日). “Eduardo Rodriguez, sixth in AL CY Young voting, didn’t reach his own lofty goal”. https://www.bostonglobe.com/sports/redsox/2019/11/13/gmmeets/V62Hrw2473eAwvrrOLTx1H/story.html 2019年11月14日閲覧。 
  13. ^ “Red Sox pitcher Eduardo Rodriguez tests positive for COVID-19”. ESPN. (2020年7月7日). https://www.espn.com/mlb/story/_/id/29423891/red-sox-pitcher-eduardo-rodriguez-tests-positive-covid-19 2020年7月27日閲覧。 
  14. ^ Browne, Ian (2020年7月27日). “Notes: E-rod diagnosed with heart condition”. https://www.mlb.com/redsox/news/eduardo-rodriguez-diagnosed-with-myocarditis 2020年7月27日閲覧。 
  15. ^ Boston Red Sox pitcher Eduardo Rodriguez done for season due to heart issue”. ESPN. 2020年8月1日閲覧。
  16. ^ Red Sox, Eduardo Rodriguez Avoid Arbitration” (英語). MLB Trade Rumors. 2020年12月1日閲覧。
  17. ^ 160 Players Become XX(B) Free Agents” (英語). MLB Players.com (2021年11月3日). 2021年11月5日閲覧。
  18. ^ Early Qualifying Offer Decisions” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年11月16日閲覧。
  19. ^ Tigers agree to terms with left-handed pitcher Eduardo Rodriguez” (英語). MLB.com (2021年11月16日). 2021年11月17日閲覧。
  20. ^ Tigers Sign Eduardo Rodriguez” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年11月16日閲覧。
  21. ^ 39 Additional Players Become XX(B) Free Agents” (英語). Home (2023年11月6日). 2023年11月10日閲覧。
  22. ^ 2015年6月30日のトロント・ブルージェイズ戦で計測
  23. ^ Red Sox Players Weekend nicknames explained MLB.com (英語) (2017年8月24日) 2017年9月6日閲覧
  24. ^ Ian Browne (2018年8月10日). “See the Red Sox Players' Weekend nicknames” (英語). MLB.com. 2021年11月17日閲覧。
  25. ^ Jessica Camerato, Ian Browne (2019年8月19日). “Every Red Sox Players' Weekend nickname” (英語). MLB.com. 2019年11月17日閲覧。
  26. ^ Detroit is HYPED for E-Rod. Join the excitement”. Detroit Tigers (@tigers) - X(旧Twitter) (2021年11月16日). 2021年11月17日閲覧。
  27. ^ 6 seasons, lots of Ks, and a World Series Championship. Thanks for everything, Eddie.”. Red Sox (@RedSox) - X(旧Twitter) (2021年11月16日). 2021年11月17日閲覧。

関連項目

外部リンク