シェイカー (楽器)
シェイカー(Shaker)は、物を振ってリズムを刻む楽器のこと。主にラテン音楽で使用されるが、現代音楽でも繁用されている。
後述の種類(マラカスなど)の上位概念であるが、それらと並ぶ概念としても使われる。
構造・材質
密封できる、中空の物に、砂や、小石を入れた物であれば、全てシェイカーと言える。外側の材質としては、ヒョウタンや、木、ヤシの実、蔓を編んだカゴ、金属を用いる。安価な製品であれば、プラスチック製の物もある。
奏法
リズムよく振るのが基本的な奏法であるが、この際「サッ、サッ」と言う後を引く様な形ではなく「チッ、チッ」と言う短く歯切れの良い音を出すようにするとよい。また、トレモロ奏法もある。
特殊な演奏方法として、シェイカー自体を膜鳴楽器のバチとして使用することがある。
種類
- シェイカー - 伝統的ではない振って音が出る楽器をこの名称で呼ぶ場合がある。この場合のシェイカーは後述のカシシやマラカスと並ぶ概念である。
- マラカス(マラカと言うヤシ科の植物の実に砂を入れたものが原型)
- カシシ(ブラジルの民族楽器で、カゴの中に小石を入れたもの。これ自体を叩いて音を出す事も出来る。)
- ガンザ(サンバなどで使うブラジル製のもの。別名が多数有るが、金属製の円柱の中に砂等を入れたもの。ギロと一体になった物もある。)
- ショカーリョ(リオのカーニバルなど大規模なサンバパレードで使うタイプ。両手で持って振るもの)
- レインスティック(雨の擬音が出るようになったもの)
参考文献
- 網代啓介、岡田知之著 『新版 打楽器事典』 音楽之友社、1994年 ISBN 4276001617