シモーネ・バイルズ

獲得メダル

シモーネ・バイルズ
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
体操競技
オリンピック
2016 リオ 女子団体総合
2016 リオ 女子個人総合
2016 リオ 女子跳馬
2016 リオ 女子ゆか
2016 リオ 女子平均台
2020 東京 女子団体総合
2020 東京 女子平均台
世界体操競技選手権
2013 アントワープ 女子個人総合
2013 アントワープ 女子ゆか
2014 南寧 女子団体
2014 南寧 女子個人総合
2014 南寧 女子平均台
2014 南寧 女子ゆか
2015 グラスゴー 女子団体
2015 グラスゴー 女子個人総合
2015 グラスゴー 女子平均台
2015 グラスゴー 女子ゆか
2018 ドーハ 女子団体
2018 ドーハ 女子個人総合
2018 ドーハ 女子跳馬
2018 ドーハ 女子ゆか
2019 シュトゥットガルト 女子団体
2019 シュトゥットガルト 女子個人総合
2019 シュトゥットガルト 女子跳馬
2019 シュトゥットガルト 女子平均台
2019 シュトゥットガルト 女子ゆか
2023 アントワープ 女子団体
2023 アントワープ 女子個人総合
2023 アントワープ 女子平均台
2023 アントワープ 女子ゆか
2013 アントワープ 女子跳馬
2014 南寧 女子跳馬
2018 ドーハ 女子段違い平行棒
2023 アントワープ 女子跳馬
2013 アントワープ 女子平均台
2015 グラスゴー 女子跳馬
2018 ドーハ 女子平均台

シモーン・アリアンヌ・バイルズ(Simone Arianne Biles, 1997年3月14日 - )は、アメリカの女子体操選手。2016年リオデジャネイロオリンピック体操競技で女子団体・個人総合・跳馬・床で金メダルを獲得し4冠を達成、世界体操競技選手権では2013年から2023年現在までに通算で30個のメダルを獲得し、男女を通じて史上最多のメダル獲得者(うち23個の金メダルも男女を通じての史上最多の獲得者)となった[1][2]

経歴

4人兄弟のうちの第3子としてオハイオ州コロンバスで生まれた[3]。実母がドラッグとアルコール依存症だったため5歳の時に祖父(実母の父)ロンと祖父の2番目の妻(義祖母)ネリーの養子となり[4]、6歳の頃に体操を始めた。

全米ジュニア選手権を制したのち、シニアに転向してアメリカナショナルチームに入り、2013年世界体操競技選手権では個人総合と床で優勝、跳馬と平均台でもそれぞれ2位、3位となった。

2016年リオデジャネイロオリンピックではアメリカチームの団体総合金メダル獲得に貢献、個人種目では出場した4種目のうち3種目(個人総合・床・跳馬)を制した。

2017年、2019年ローレウス世界スポーツ賞年間最優秀女子選手賞を受賞。

2021年に開催された2020年東京オリンピックでは新型コロナウイルスによる開催の延期や無観客開催[5]、大会期間中のおばの急逝[6]による精神的ストレスを理由に団体総合決勝途中で演技を取りやめ、個人総合、種目別跳馬、種目別段違い平行棒、種目別ゆかを棄権した[5]。その間、バイルズは順天堂大学の体育館において、自分の技術を取り戻すべく、非公開で練習を行っていた[7]。その後、種目別平均台には出場し銅メダルを獲得した[5][8]

2022年7月7日にアメリカ合衆国で文民に贈られる最高位の勲章である大統領自由勲章を受章[9]

人物

注意欠陥・多動性障害を抱えている。2016年のリオデジャネイロオリンピック終了後、ロシアからのハッキングによってシモーネが通常世界アンチ・ドーピング機関が使用を禁止しているメチルフェニデートを服用していることが報じられた際、自身がADHDを抱えていることや、子供のころから治療のために許可を得てメチルフェニデートを服用しているとTwitterで表明した[10][11]。またアメリカ体操協会もTwitterでシモーネがアメリカアンチ・ドーピング機関や世界アンチ・ドーピング機関が求めている書類を提出しており、規則に違反していないとする声明を発表した[10][12]。2020年東京オリンピック開催前の2021年6月に、日本政府が覚せい剤の成分を含む薬の日本への持ち込みを特例で認める法律を成立させた際にはシモーネもその対象になっている[11]

米国体操協会の元チームドクター、ラリー・ナサル受刑者が多数の女子選手へ性的虐待をしていた事件を巡り、この件に関して証言をした一人でもある[13]

2017年8月から2020年3月まで体操選手のステイシー・アーヴィン・ジュニアと交際していた[14][15]

2020年8月からプロフットボール選手のジョナサン・オーウェンス英語版と交際しており[16]、2022年2月15日にオーウェンスとの婚約を発表した[17][18]

脚注

  1. ^ “世界体操、男子平行棒で萱が銅 女子のバイルスは5冠”. 朝日新聞. (2019年10月13日). https://www.asahi.com/articles/GCO2019101301002249.html 2019年10月13日閲覧。 
  2. ^ “女子バイルス5冠、通算メダル最多25 男子ナゴルニー3冠 世界体操”. 毎日新聞. (2019年10月14日). https://mainichi.jp/articles/20191014/k00/00m/050/236000c 2019年10月15日閲覧。 
  3. ^ Barron, David (2016年7月16日). “Spring's Biles poised for perfection in Rio Games”. Houston Chronicle. http://www.houstonchronicle.com/olympics/article/Spring-s-Biles-poised-for-perfection-in-Rio-Games-8382471.php 2019年10月15日閲覧。 
  4. ^ リオ金メダルの体操選手、里親を「両親ではない」といったコメンテーターに素敵な返答
  5. ^ a b c リオ4冠“絶対女王”バイルス平均台で銅「精神的ストレス」で跳馬など棄権 - 体操競技 - 東京オリンピック2020 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2021年8月3日閲覧。
  6. ^ Nathan, Place (2021年8月3日). “Simone Biles reveals her aunt died two days before her Olympic comeback” (英語). Independent. 2021年8月10日閲覧。
  7. ^ シモーネ・バイルズ、順天堂大に感謝 練習のためにジムを借りる”. CNN.co.jp (2021年8月5日). 2021年8月10日閲覧。
  8. ^ 米バイルス、平均台で銅 心の不調で個人総合を棄権、最後は笑顔で:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2021年8月3日閲覧。
  9. ^ “Joe Biden awards Presidential Medal of Freedom to Simone Biles, Megan Rapinoe”. ESPN. (2022年7月8日). https://www.espn.com/olympics/story/_/id/34207827/joe-biden-awards-presidential-medal-freedom-simone-biles-megan-rapinoe 2022年7月8日閲覧。 
  10. ^ a b 「私はADHD。だけど、隠さない」体操女子金メダリスト、ドーピング疑惑に毅然と告白”. ハフポスト (2016年9月14日). 2021年8月11日閲覧。
  11. ^ a b 体操棄権のバイルズ 日本で禁止のADHD治療薬を特例で認可されていた - 五輪一般 - 東京オリンピック2020 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2021年8月11日閲覧。
  12. ^ @USAGymの2016年9月14日のツイート2021年8月12日閲覧。
  13. ^ 体操バイルスが議会で証言 元ドクターの性的虐待で”. 産経ニュース (2021年9月16日). 2021年9月16日閲覧。
  14. ^ Harmata, Claudia (2020年7月9日). “Simone Biles and Boyfriend Stacey Ervin Jr. Split After 3 Years of Dating: 'It Was for the Best'”. People. 2020年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月10日閲覧。
  15. ^ Jackson, Dory (2020年7月9日). “Simone Biles Confirms Split From Boyfriend Stacey Ervin Jr. After 3 Years: 'It Was for the Best'”. Us Weekly. 2020年7月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月10日閲覧。
  16. ^ Simone Biles Makes Romance with NFL Player Jonathan Owens Instagram Official” (2020年8月2日). 2020年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月3日閲覧。
  17. ^ @Simone_Biles (2022年2月15日). "WOKE UP A FIANCÉE 💍💍😭". X(旧Twitter)より。 {cite web}: Cite webテンプレートでは|access-date=引数が必須です。 (説明)
  18. ^ Hahn, Jason Duaine (2022年2月15日). “Simone Biles and Boyfriend Jonathan Owens Are Engaged: 'The Easiest Yes'”. People. Template:Cite webの呼び出しエラー:引数 accessdate は必須です。

外部リンク