ユンガイ

ユンガイYungay)は、ペルーの北部のアンカシュ県ユンガイ郡スペイン語版英語版の村である。アンデス山脈に属し、ペルー最高峰であるワスカランの麓にある。村はリマの北約450kmに位置し、標高は約2,500m。2004年現在の人口は約9,000人である。

地理

ユンガイのアンデス山脈のペルー最高峰であるワスカラン(6,768m)の麓で、頂上から約15km離れている。リマの北約450kmに位置する。

ユンガイの国立墓地

歴史

1839年1月20日連合戦争スペイン語版英語版中のユンガイでペルー・ボリビア連合大統領のアンドレス・デ・サンタ・クルスの率いるペルー・ボリビア連合軍とチリとの戦闘がおこる(ユンガイの戦い英語版)。サンタ・クルスはこの戦いで惨敗し、失脚する。

1962年ワスカラン氷河が崩れ、ユンガイを含む麓の村々を雪崩が襲った。この雪崩での死者は3,000人を超えた。

1970年5月30日に発生したアンカシュ地震マグニチュード7.9[1])により、ワスカランの北峰が氷河と共に大崩落を起こす。約15,000,000m3の土砂と氷塊が3000mの標高差から流れ落ち、時速300kmでユンガイの集落を襲った。 当時のユンガイの人口は約20,000人であったが、助かったのは高台に避難できた約2500人だけであった[2]

旧市街のあった付近と国立墓地

ペルー政府は、ユンガイの地を国有化し、国立墓地に指定して掘り返すことを禁止した。また旧市街から南に約2kmの場所に新しいユンガイの町を建設した。

国立墓地からみたユンガイ旧市街(Yungay Viejo、2500 m)。色が薄くなっている部分が氷河雪崩、土石流の襲った場所。ユンガイ新市街(Yungay Nuevo)はその向こうの中央に見える。

脚注

  1. ^ [1]
  2. ^ 二千五百人の生存確認 ユンガイ市『朝日新聞』昭和45年(1970年)6月4日夕刊、3版、10面