ランチ (船)
ランチ(英語: Launch)は原動機付の小型の船。港湾内で連絡、交通用に使われたり、大型船に積まれて乗組員の上陸、食料・荷物の運搬に使われたりする[1][2][3]。
歴史
もともと、ランチは帆船時代に、軍用船が積める一番大きな船であった。スペイン語のランチャ(lancha、「艀」の意味)から、あるいは、マレー語のランチャラン船(lancharan、lanchar「容易に速度を出せる」から)からきたポルトガル語からの借用語である[4]。
帆船時代には、船は様々な用途に応じて、カッターなどいろいろな小船を積んで航海していた。原動機時代になって、それぞれの用途はあいまいになってしまっても、もともとの船の名前が残っている。
1513年のドゥマク王国のポルトガル領マラッカには、ジャンク船は上陸艇としては大きすぎるので、ランチャラン船が多く使われたという[5]。
18世紀には、ランチを大きな錨を固定するのに使ったこともあった。また、有名な「バウンティ号の反乱」の艦長・ウィリアム・ブライは反乱後にバウンティー号のランチに載られて、大洋に取り残された。
脚注
- ^ ランチ(コトバンク)
- ^ Launch (3) noun (Merriam Webster)
- ^ Launch, noun (2) (Oxford Dictionaries)
- ^ Collins English Dictionary, Second Edition, Collins (London & Glasgow), 1986, p. 868, ISBN 0 00 433135-4.
- ^ Sir Richard Winstedt,"A History of Malaya" (Marican, 1962)