富ヶ谷

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富ヶ谷
富ヶ谷一丁目より代々木公園を望む。
富ヶ谷一丁目より代々木公園を望む。
富ヶ谷の位置(東京都区部内)
富ヶ谷
富ヶ谷
富ヶ谷の位置
北緯35度39分57.38秒 東経139度41分16.89秒 / 北緯35.6659389度 東経139.6880250度 / 35.6659389; 139.6880250
日本の旗 日本
都道府県 東京都
特別区 渋谷区
地域 代々幡地域
地区 代々木地区
人口
2017年(平成29年)12月1日現在)[1]
 • 合計 8,876人
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
151-0063[2]
市外局番 03[3]
ナンバープレート 品川

富ヶ谷(とみがや)は、東京都渋谷区の地名。現行行政地名は富ヶ谷一丁目および富ヶ谷二丁目。郵便番号は151-0063[2]

地理

渋谷区中西部に位置する。富ヶ谷一丁目の北部は小田急線線路沿いにあり、小田急線を境に向かい側は渋谷区代々木である。富ヶ谷二丁目は、井ノ頭通りが北端で、井ノ頭通りで渋谷区上原に接する。西部も渋谷区上原に接する。富ヶ谷一丁目の南部は渋谷区神山町に接する。富ヶ谷二丁目の南部は目黒区駒場である。東部一帯は、代々木公園に接する。山手通りと井ノ頭通りの交差点の名称は、「富ヶ谷交差点」である。

地域内の大半は住宅地となっており、路地部分は、多くが一戸建て住宅であるが、幹線道路沿いにはビルマンションが目立つ。地形的には、渋谷の街の上流に位置し、宇田川河骨川(ともに暗渠)の2つの谷が合流する地点となっている。富ヶ谷の名前はこの谷に由来する。約10万年前まではこの富ヶ谷付近に海水面があったといわれる。

神山町、松濤と合わせて「奥渋谷(奥渋)」と呼ぶこともある。

富ヶ谷一丁目

井ノ頭通りから北側は、小田急線代々木八幡駅が近く、駅前であるため、駅前商店街となっている。

井ノ頭通りから南側は住宅地となっている。隣接する高級住宅街である神山町松濤から続く町域であり、当地に居住する著名人として、内閣総理大臣を務めた安倍晋三[注 1]やミュージシャンのK DUB SHINEなどがいる。

富ヶ谷二丁目

富ヶ谷二丁目も概ね住宅地となっている。北部から南部にかけて、上り坂となっている。戸建住宅が多いが、アパートやマンションも点在している。東海大学代々木キャンパスがある。

歴史

地名の由来

旧代々木富ヶ谷町から採られた。宇田川と河骨川の2つの谷が合流する地点となっており富ヶ谷の名前はこの谷に由来する。 また、古くから現在の富ヶ谷一丁目付近で貝殻の化石が多数出土したことから、この地が「留貝」と呼ばれ、これが転化したものとする説もある。

住居表示実施前後の町名の変遷

実施後 実施年月日 実施前(各町名ともその一部)
富ヶ谷一丁目 1963年7月1日 代々木富ヶ谷町、代々木深町、代々木上原町、神山町
富ヶ谷二丁目 代々木富ヶ谷町、代々木深町、代々木上原町、神山町

世帯数と人口

2017年(平成29年)12月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目 世帯数 人口
富ヶ谷一丁目 2,413世帯 3,873人
富ヶ谷二丁目 2,981世帯 5,003人
5,394世帯 8,876人

小・中学校の学区

区立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[4]

丁目 番地 小学校 中学校 調整区域による変更可能校
富ヶ谷一丁目 12~43番 渋谷区立富谷小学校 渋谷区立上原中学校 渋谷区立神南小学校
渋谷区立松濤中学校
その他
富ヶ谷二丁目 10〜11番
29〜43番
渋谷区立上原小学校 渋谷区立富谷小学校
22〜28番
その他 渋谷区立富谷小学校

交通

道路

主な道路

  • 井ノ頭通り - 代々木公園交番前交差点を境に区道部分と都道部分に分かれる。一丁目の東端を区道部分が通る。対面には代々木公園(神南)がある。都道部分は歩道橋を過ぎると、急坂となり、登った所が富ヶ谷交差点である。その先は二丁目の北端で、約200m進むと上原へと入る。
  • 山手通り - 一丁目と二丁目の間を縦貫している。小田急線は陸橋で越えている。2019年に代々木八幡駅が新装され、改札のフロアから直接、山手通りに出られるようになった。富ヶ谷交差点の歩道橋は4角ともエレベーターが付いている。
  • 富ヶ谷一丁目通り - 井ノ頭通りの北側と南側に分かれる。北側は代々木八幡駅と代々木公園駅の駅前通りとなっている。南側は井ノ頭通り区道部分と並走する。一方通行路で、路線バスも通るが、歩道はない[注 2]。南下して神山町に入ると「神山通り」、松濤では「オーチャード・ロード」とも呼ばれる。00年代に奥渋谷(奥渋)として知られるようになり、来訪者が増えている。「とみはち通り」との愛称がある。
  • 東海大学通り - 東海大学や望星高校の前を通る。
  • 航研通り - 東大駒場キャンパスの北端を通る。

遊歩道

  • 宇田川遊歩道 - 旧・宇田川の跡地を遊歩道としたもの。井ノ頭通り区道部分と富ヶ谷一丁目通りの間を通る。歩道は神山町南端で終わるが、そのまま進むと宇田川交番前に至り、井ノ頭通りに出る。

高速道路

鉄道

富ヶ谷一丁目の北部に、小田急線代々木八幡駅と、地下鉄千代田線代々木公園駅がある。代々木八幡駅の両脇には踏切がある。

路線バス

富ヶ谷交差点は、渋谷駅からの路線バスが多く通る。特に中野駅笹塚駅阿佐ケ谷駅行きの路線は便数が多い。ハチ公バスは2路線が通る。

管轄等

警察

  • 警察署 - 全域が代々木警察署の管轄である[注 3]
    • 交番 - 全域が代々木公園交番(神南2丁目)の受け持ち区域である[5]

消防

  • 消防署 - 全域が渋谷消防署の管轄である。
    • 出張所 - 富ヶ谷出張所が山手通り沿いにある。
  • 消防団 - 渋谷消防団第10分団の受け持ち区域である。[注 4]

郵便

観光

名所・旧跡

催事・祭

施設

教育

公園

  • 富ヶ谷公園 - 二丁目の南部にある。
  • 富ヶ谷三本杉公園 - 二丁目の北部にある。
  • 代々木深町小公園 - 富ヶ谷地域の北東端にある。代々木深町は旧地名。代々木公園に対面している。グラウンド部分と児童遊園部分からなる。敷地内に代々木公園駅の3番出入口がある。2020年には「THE TOKYO TOILET」プロジェクトにより坂茂デザインの「壁が透明な公衆トイレ」が設置された。

宗教

その他

  • 富ヶ谷ハイム
  • 八幡湯
  • NTT代々木ビル

企業

  • 明治アドエージェンシー
  • Studio Tanta(スタジオ・タンタ) - 代々木公園前交番交差点にビルを持ち、レコーディングスタジオやレストランなどを経営。
  • イッセイミヤケ - 代々木公園交番前交差点のビルに本社を持つ。
  • ダイアナ
  • 白寿生科学研究所 - 本社ビルがある。上階にはコンサートホールの「Hakuju Hall」がある。

芸能

富ヶ谷には芸能事務所や映像・音楽分野の制作会社が多数存在する。ここではそのいくつかを記す。

劇団

芸能事務所

声優事務所

制作会社

商業

商店街

  • 代々木八幡商店会 - 駅前商店街。
  • 富ヶ谷一丁目通り商店会 - 「とみはち」という犬のキャラクターをシンボルとしている。
  • 東海大学通り商店会
  • 富ヶ谷商盛会 - 東海大と東大の間にある商店街。

販売店など

  • THEOBROMA(テオブロマ) - チョコレートなどの菓子の製造・販売。富ヶ谷には本店と代々木公園駅脇の店がある。
  • フレッシュネスバーガー - 2丁目の南西端にある「富ヶ谷店」はフレッシュネスバーガーの第1号店である。[注 5]

その他

  • 渋谷区立富谷小学校と渋谷区立富ヶ谷図書館は富ヶ谷からほど近い上原一丁目にある。
  • 二丁目の東大駒場キャンパスに接しているエリアでは「駒場」と称しているマンション等が見られる。

ギャラリー

ゆかりの人物

文化

  • 富永太郎 - 1924年から1925年頃に居住。「富ヶ谷風景」は自宅からの眺めを描いた作品。

芸能

諸分野

  • 伊藤穣一 - 1994年に「富ヶ谷」というホームページを開いた。当時、伊藤は富ヶ谷のマンションを自宅兼オフィスにしていた[7]

出来事

  • 故安倍晋三国葬儀(2022年9月27日) - 車列が一丁目の安倍私邸から出発した。山手通りなど周囲に厳重な警備体制が敷かれた。

脚注

注釈

  1. ^ 祖父・岸信介の時代から渋谷区内に住む。但し選挙区は山口県第4区長門市下関市)。
  2. ^ 路側帯はある
  3. ^ ただし高速道路内は警視庁高速道路交通警察隊の管轄
  4. ^ 第10分団の施設は富ヶ谷出張所からほど近い神山町の北西端にある
  5. ^ 富ヶ谷には他にも代々木八幡店がある

出典

  1. ^ a b 住民基本台帳・外国人登録による人口”. 渋谷区 (2017年12月1日). 2017年12月22日閲覧。
  2. ^ a b 郵便番号”. 日本郵便. 2019年8月30日閲覧。
  3. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2017年12月22日閲覧。
  4. ^ 通学区域”. 渋谷区. 2017年12月22日閲覧。
  5. ^ 代々木公園交番”. 警視庁 (2022年2月14日). 2023年7月24日閲覧。
  6. ^ 富ヶ谷親和会”. 富ヶ谷町会. 2023年8月31日閲覧。
  7. ^ 朝日新聞 1999年5月24日夕刊『インターネット物語』第1回「ホームページ」

外部リンク

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