生田駅 (神奈川県)

生田駅
生田駅北口(2017年6月17日撮影)
いくた
Ikuta
OH 19 向ヶ丘遊園 (2.1 km)
(1.3 km) 読売ランド前 OH 21
所在地 川崎市多摩区生田7丁目8番4号
駅番号 OH20
所属事業者 小田急電鉄
所属路線 小田原線
キロ程 17.9 km(新宿起点)
駅構造 地上駅橋上駅
ホーム 2面2線
乗降人員
-統計年度-
[小田急 1]40,976人/日
-2022年-
開業年月日 1927年昭和2年)4月1日
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南口(2017年6月)
改札口(2017年6月)
ホーム(2013年7月)

生田駅(いくたえき)は、神奈川県川崎市多摩区生田7丁目にある、小田急電鉄小田原線である。駅番号OH 20

歴史

  • 1927年昭和2年)4月1日 - 東生田駅として開業[1]。「直通」の停車駅となる。なお各駅停車は新宿駅 - 稲田登戸駅(現・向ヶ丘遊園駅)間のみの運行であり、当駅までの運行はなかった。
  • 1937年(昭和12年)9月1日 - 小田原駅方面行「直通」に限り、停車となる(片瀬江ノ島駅行「直通」は通過)。
  • 1945年(昭和20年)6月 - 従来、新宿駅 - 稲田登戸駅間のみの運行の各駅停車が全線で運行されることとなり、各駅停車の停車駅となる。同時に、「直通」は廃止される。
  • 1946年(昭和21年)10月1日 - 準急が設定され、停車駅となる。
  • 1948年(昭和23年)9月 - 桜準急が設定され、停車駅となる。
  • 1960年(昭和35年)3月25日 - 通勤準急が設定され、停車駅となる。
  • 1964年(昭和39年)3月1日 - 生田駅に改称[2]
  • 1978年(昭和53年)3月31日 - 百合ヶ丘駅読売ランド前駅・生田駅を通過する、通称「スキップ準急」が設定され、当該列車の準急に限り、通過駅となる。
  • 1983年(昭和58年)12月27日 - 橋上駅舎と自由通路が完成し、供用開始。
  • 1990年平成2年)3月27日 - 通称「スキップ準急」が廃止され、準急全列車が停車するようになる。
  • 2004年(平成16年)12月11日 - 区間準急が設定され、停車駅となる。
  • 2014年(平成26年)1月駅ナンバリングが導入され、使用を開始[3]
  • 2018年(平成30年)3月17日 - 通勤準急が設定され、停車駅となる。複々線化に伴い快速急行が登戸停車に設定され、新宿・生田駅間が22分間で結ばれる。

駅の位置をめぐる紛争

小田急の開業が近くなると、生田村では駅の誘致が行われることになった[4]。東西に伸びた村であることから村中央部に駅を開設するという意見もあった[4]が、設置計画ができた時点では、生田村内の駅は村役場に近い当地に作る計画となり、用地買収の話もいったんは解決した[4]。ところが、村の西側に住んでいた有力者が話を持ちかけて、村会を開いたところ西側誘致の意見が多数となった[4]ため、現在の読売ランド前駅の位置に作る計画となってしまった[4]。その計画変更に東地区の住民が猛反発を起こし、「駅を作らなければ土地を売らない」とまで言い始めた[4]。これでは建設にも差し支えるため、結果として西側の駅と当駅を両方とも設置することとなった[5]。このような経緯もあってか、小田急全線でも他に見られない開通記念碑が駅前に建てられている[5]

駅名の由来

駅開設当時の「東生田」は、現在の「読売ランド前駅」が「西生田」という駅名だったことに対応して名づけられた。1964年に「西生田駅」が「読売ランド前駅」に改称したことから、「生田」と改称される。「生田」という名称は、開業時の所在地である生田村から採ったものである。なお、「生田」はかつてあった「上菅(すがお)村」と「五段村」を合わせた地名。

駅構造


生田駅
配線図

向ヶ丘遊園駅

2 1


STRg STRf
STR+BSr STR+BSl
BUILDINGr STR+BSr STR+BSl BUILDINGl
STR+BSr STR+BSl
STRg STRf

読売ランド前駅

相対式ホーム2面2線の地上駅橋上駅舎を有する。

のりば

ホーム 路線 方向 行先[6]
1 OH 小田原線 下り 小田原片瀬江ノ島方面
2 上り 新宿C 千代田線方面

駅構内設備

駅舎は2階、ホームは1階にある。2階改札外コンコースには、売店「セブンイレブン小田急生田店(OX SHOPより転換)」とATM横浜銀行生田支店小田急生田駅出張所)がある。かつては2番ホームにも売店があったが、自動販売機コーナーとなった。2階売店横には宝くじ売り場も出店している。

待合室は各ホームに設置されている。トイレは2番ホーム(上り)にある。多目的トイレは男女各1室ずつ設置されている。エレベーターは1階にある各ホームと2階を連絡する。エスカレータは1階にある各ホームと2階を連絡する(両ホームともに上り運転のみ)。下りホームと南側のロータリーを連絡するスロープがある。

2013年2月21日に、行先案内表示器が設置された[7]

利用状況

2022年度の1日平均乗降人員40,976人である[小田急 1]。小田急電鉄70駅の中では第25位である。

近年の1日平均乗降・乗車人員の推移は下表の通り。

年度別1日平均乗降・乗車人員[8]
年度 1日平均
乗降人員[9]
1日平均
乗車人員[10]
出典
1995年(平成07年) 23,709 [* 1]
1996年(平成08年) 23,091
1997年(平成09年) 22,023
1998年(平成10年) 22,639 [* 2]
1999年(平成11年) 22,241 [* 3]
2000年(平成12年) 21,899 [* 3]
2001年(平成13年) 21,555 [* 4]
2002年(平成14年) 42,206 21,347 [* 5]
2003年(平成15年) 41,886 21,129 [* 6]
2004年(平成16年) 41,517 20,928 [* 7]
2005年(平成17年) 41,314 20,772 [* 8]
2006年(平成18年) 42,071 21,122 [* 9]
2007年(平成19年) 43,830 22,001 [* 10]
2008年(平成20年) 43,990 22,044 [* 11]
2009年(平成21年) 43,906 22,036 [* 12]
2010年(平成22年) 43,925 22,021 [* 13]
2011年(平成23年) 43,549 21,811 [* 14]
2012年(平成24年) 44,189 22,142 [* 15]
2013年(平成25年) 44,881 22,491 [* 16]
2014年(平成26年) 44,606 23,319 [* 17]
2015年(平成27年) 45,279 22,651 [* 18]
2016年(平成28年) 45,735 22,884 [* 19]
2017年(平成29年) 45,813 22,938 [* 20]
2018年(平成30年) 45,765 22,908 [* 21]
2019年(令和元年) 46,037 23,055 [* 22]
2020年(令和02年) 29,489 14,798 [* 23]
2021年(令和03年) [小田急 2]36,891
2022年(令和04年) [小田急 1]40,976

駅周辺

付近には明治大学専修大学聖マリアンナ医科大学など大学が点在し、学生街となりつつある。駅近く(読売ランド前駅との間)の地下を東日本旅客鉄道 武蔵野線(貨物線、通称・武蔵野南線)が通っており、生田トンネルや生田変電所がある。

北口

バス路線

生田駅前 - 神奈川県道3号世田谷町田線(津久井道)

南口

バス路線

生田駅バスロータリー(全て川崎市交通局の路線)

その他

戦時中、現在の明治大学生田校舎には大日本帝国陸軍登戸研究所があったため、近隣住民と軍関係者以外は東生田駅で降車することができなかった。

滝本竜彦小説漫画アニメNHKにようこそ!』は当駅周辺を舞台にしていて、当駅が「幾田駅」と名を変えて描写されている。

地元在住であった小説家庄野潤三の作品にも当駅周辺が頻繁に登場する。

さくらももこの漫画『ひとりずもう』では、地上駅舎時代の当駅が登場する(ただし、駅舎の形状はアレンジされている)。

隣の駅

小田急電鉄
OH 小田原線
快速急行・通勤急行・急行
通過
通勤準急・準急・各駅停車(通勤準急は平日朝上りのみ、準急は平日夜下りのみ運転)
向ヶ丘遊園駅 (OH 19) - 生田駅 (OH 20) - 読売ランド前駅 (OH 21)


脚注

注釈

出典

  1. ^ 小田急五十年史』小田急電鉄、1980年12月、98-99頁。doi:10.11501/11956508https://dl.ndl.go.jp/pid/11956508/1/78 
  2. ^ 小田急五十年史』小田急電鉄、1980年12月、811頁。doi:10.11501/11956508https://dl.ndl.go.jp/pid/11956508/1/438 
  3. ^ 小田急線・箱根登山線・箱根ロープウェイ・箱根海賊船にて 2014年1月から駅ナンバリングを順次導入します! 新宿駅から箱根・芦ノ湖まで通しのナンバリングにより、わかりやすくご利用いただけます』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄/箱根登山鉄道、2013年12月24日。 オリジナルの2021年5月9日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210509093516/http://www.odakyu.jp/program/info/data.info/8052_1284200_.pdf2021年5月9日閲覧 
  4. ^ a b c d e f 岡本澄「小田急主要駅の生い立ち物語」『鉄道ピクトリアル』、電気車研究会、1982年7月、78頁。 
  5. ^ a b 加藤一雄「小田急よもやま話(上)」 多摩川新聞社、1993年、P182~184。ISBN 4-924882-06-2
  6. ^ 生田駅のご案内 駅立体図”. 小田急電鉄. 2023年6月3日閲覧。
  7. ^ 2012年度の鉄道事業設備投資計画 (2)駅施設改良、サービスの向上 ②行先表示装置の新設 (PDF) - 小田急電鉄(2012年4月27日閲覧)
  8. ^ 川崎市統計書
  9. ^ レポート - 関東交通広告協議会
  10. ^ 神奈川県県勢要覧
小田急電鉄の1日平均利用客数
  1. ^ a b c 鉄道部門:駅別乗降人員・輸送人員ほか”. 小田急電鉄. 2023年7月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月20日閲覧。
  2. ^ 鉄道部門:駅別乗降人員・輸送人員ほか”. 小田急電鉄. 2023年3月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月20日閲覧。
神奈川県県勢要覧
  1. ^ 線区別駅別乗車人員(1日平均)の推移 - 21ページ
  2. ^ 神奈川県県勢要覧(平成12年度)- 223ページ
  3. ^ a b 神奈川県県勢要覧(平成13年度) (PDF) - 225ページ
  4. ^ 神奈川県県勢要覧(平成14年度) (PDF) - 223ページ
  5. ^ 神奈川県県勢要覧(平成15年度) (PDF) - 223ページ
  6. ^ 神奈川県県勢要覧(平成16年度) (PDF) - 223ページ
  7. ^ 神奈川県県勢要覧(平成17年度) (PDF) - 225ページ
  8. ^ 神奈川県県勢要覧(平成18年度) (PDF) - 225ページ
  9. ^ 神奈川県県勢要覧(平成19年度) (PDF) - 227ページ
  10. ^ 神奈川県県勢要覧(平成20年度) (PDF) - 231ページ
  11. ^ 神奈川県県勢要覧(平成21年度) (PDF) - 241ページ
  12. ^ 神奈川県県勢要覧(平成22年度) (PDF) - 239ページ
  13. ^ 神奈川県県勢要覧(平成23年度) (PDF) - 239ページ
  14. ^ 神奈川県県勢要覧(平成24年度) (PDF) - 235ページ
  15. ^ 神奈川県県勢要覧(平成25年度) (PDF) - 237ページ
  16. ^ 神奈川県県勢要覧(平成26年度) (PDF) - 239ページ
  17. ^ 神奈川県県勢要覧(平成27年度) (PDF) - 239ページ
  18. ^ 神奈川県県勢要覧(平成28年度) (PDF) - 247ページ
  19. ^ 神奈川県県勢要覧(平成29年度) (PDF) - 239ページ
  20. ^ 神奈川県県勢要覧(平成30年度) (PDF) - 223ページ
  21. ^ 神奈川県県勢要覧(令和元年度) (PDF) - 223ページ
  22. ^ 神奈川県県勢要覧(令和2年度) (PDF) - 223ページ
  23. ^ 神奈川県県勢要覧(令和3年度) (PDF) - 215ページ

関連項目

外部リンク