石川町駅

石川町駅
元町口(2007年1月)
いしかわちょう
Ishikawachō
(元町・中華街)
JK 10 関内 (0.8 km)
(1.2 km) 山手 JK 08
所在地 横浜市中区石川町二丁目72
駅番号 JK09
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
所属路線 根岸線
キロ程 3.8 km(横浜起点)
大宮から62.9 km
八王子から48.2 km
電報略号 イシ
駅構造 高架駅
ホーム 2面2線
乗車人員
-統計年度-
27,729人/日(降車客含まず)
-2022年-
開業年月日 1964年昭和39年)5月19日
備考
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石川町駅(いしかわちょうえき)は、神奈川県横浜市中区石川町二丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)根岸線である。駅番号JK 09。副名称は元町中華街(もとまち・ちゅうかがい)[3]

歴史

1964年昭和39年)、根岸線の延伸時に開業した。中村川をまたいで作られているが、駅の北側にある横浜中華街と、南側にある元町の両者の利便性を考慮している。

国鉄は当初、駅名を当駅の南側およそ500m程の所にある観光地・山手に因んで「山手町駅」、あるいは当駅から北へおよそ1kmほどの山下町にある港に因んで「港横浜駅」と名づけようという意見があった。しかし、地元住民の運動により「石川町駅」と命名された。

それまで寂しい町であった石川町の特に一丁目付近は、この駅の開業により当駅から山手や元町への通り道となったため、一転して賑やかとなった。また、この駅の建設にあたり、立ち退きなどに応じた元住民らは、石川町の永久名誉町内会員とされた。

以後永らく、山手や元町、中華街といった横浜の主要な観光スポットへの入り口の駅としての役割を果たしてきたが、2004年(平成16年)に横浜高速鉄道みなとみらい線元町・中華街駅が開業したため、元町の最寄り駅の座を譲ることとなった。

年表

駅構造

相対式ホーム2面2線を有する高架駅。構内中ほどで線路は中村川を渡っており、その上空を高速道路が横断する。

JR東日本ステーションサービスが駅業務を受託している関内駅管理の業務委託駅[10][2]。山手方の高架下に元町口(南口)、関内方の高架下に中華街口(北口)の駅舎が設けられ、各ホームからそれぞれの駅舎に階段が降りている。両方の駅舎に自動券売機自動改札機指定席券売機が設置されている。

2008年中頃には中華街口のバリアフリー工事がすべて終了し、上下エスカレーターの設置とエレベーターの設置、およびトイレの改装が行われた。なお、この工事以前からエスカレーターは上り専用のものが設置されていた。

売店は、中華街口改札内正面のNEWDAYS石川町店がある。

JRの特定都区市内制度における「横浜市内」の駅である。

かつて、ホーム壁面には、元町口寄りは青を基調に、中華街口寄りはオレンジを基調にした絵が描かれていた。どちらに向かえばいいかが分かりやすく表現されたデザインであった。絵はJR東日本からの依頼で日本デザイナー学院の生徒によって手がけられたもので製作に8ヶ月を要し、テレビや新聞でも話題になったが、古くなって劣化も激しかったことから副駅名使用開始と同時に刷新し、中華街側は紅色の、元町側はブルーを基調としたデザインとし、写真コーナーが設けられたギャラリー風なものとした。

当駅と関内駅との駅間距離は800mで、根岸線では一番短い。

のりば

番線 路線 方向 行先 備考
1 JK 根岸線 下り 山手磯子大船方面
2 上り 関内横浜東京大宮方面 JK 京浜東北線直通
JH 横浜線 - 新横浜町田八王子方面 朝晩のみ運転

(出典:JR東日本:駅構内図

利用状況

2022年(令和4年)度の1日平均乗車人員27,729人である。2003年度前は1日平均乗車人員が4万人を越えていたが、横浜高速鉄道みなとみらい線の開業以降は減少傾向にある。

2015年度は根岸線で唯一、前年度よりも乗車人員が減少した駅である。

近年の1日平均乗車人員の推移は下表の通りである。

年度別1日平均乗車人員[統計 1]
年度 1日平均
乗車人員
出典
1990年(平成02年) 41,358
1991年(平成03年) 42,476
1992年(平成04年) 43,301
1993年(平成05年) 43,899
1994年(平成06年) 43,742
1995年(平成07年) 43,558 [統計 2]
1996年(平成08年) 43,532
1997年(平成09年) 42,437
1998年(平成10年) 42,324 [* 1]
1999年(平成11年) [JR 1]41,662 [* 2]
2000年(平成12年) [JR 2]41,153 [* 2]
2001年(平成13年) [JR 3]41,628 [* 3]
2002年(平成14年) [JR 4]41,852 [* 4]
[注釈 1]2003年(平成15年) [JR 5]41,164 [* 5]
2004年(平成16年) [JR 6]36,010 [* 6]
2005年(平成17年) [JR 7]35,725 [* 7]
2006年(平成18年) [JR 8]35,887 [* 8]
2007年(平成19年) [JR 9]34,919 [* 9]
2008年(平成20年) [JR 10]34,804 [* 10]
2009年(平成21年) [JR 11]35,121 [* 11]
2010年(平成22年) [JR 12]34,286 [* 12]
2011年(平成23年) [JR 13]34,148 [* 13]
2012年(平成24年) [JR 14]34,571 [* 14]
2013年(平成25年) [JR 15]33,996 [* 15]
2014年(平成26年) [JR 16]32,719 [* 16]
2015年(平成27年) [JR 17]32,639 [* 17]
2016年(平成28年) [JR 18]32,572 [* 18]
2017年(平成29年) [JR 19]32,899 [* 19]
2018年(平成30年) [JR 20]32,702 [* 20]
2019年(令和元年) [JR 21]31,994 [* 21]
2020年(令和02年) [JR 22]23,303
2021年(令和03年) [JR 23]25,201
2022年(令和04年) [JR 24]27,729

駅周辺

高架の上を首都高速道路が跨がる(2014年8月)
駅遠景
写真を左右に横切るのが石川町駅、その上に首都高速道路がかかっている(2018年9月)

当駅周辺地区(関内・関外地区)は、横浜市における都心(ツインコア)の一つである「横浜都心」に指定されている[11]

元町や中華街が近くにあるが、横浜駅から並行するみなとみらい線開通により、最近は元町・中華街駅に流れる傾向が顕著となっている。周辺には キリスト教系の私立 女子校(ミッションスクール)が多く、女子中高生の利用が多いため「乙女駅」の異名がある[12][注釈 2]。北口の近くの寿町山谷釜ヶ崎と並ぶ3大ドヤ街簡易宿所の集積地)である。

横浜高速鉄道みなとみらい線(みなとみらい線)の元町・中華街駅からは1km弱離れている。

バス路線

「吉浜橋」停留所および「元町」停留所にて、横浜市営バスの以下の路線バスが発着する。なお、両停留所とも同一の路線が発着する。

両停留所とも横浜市電本牧線の停留場として1905年(明治38年)に開業したが(元町は開業時は「西ノ橋」)、根岸線開業後の1970年(昭和45年)に廃止され、バスに転換された[14]

隣の駅

東日本旅客鉄道(JR東日本)
JK 根岸線
快速・各駅停車
関内駅 (JK 10) - 石川町駅 (JK 09) - 山手駅 (JK 08)

脚注

記事本文

注釈

  1. ^ 2004年2月1日、横浜高速鉄道みなとみらい線が開業。
  2. ^ なお、JR東日本には乙女駅小海線長野県小諸市)に実在する。

出典

  1. ^ 事業エリアマップ” (PDF). JR東日本ステーションサービス. 2021年9月14日閲覧。
  2. ^ a b c 「駅業務執行体制の再構築」について提案を受ける!!” (PDF). JR東労組横浜地本 (2020年6月16日). 2020年6月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月17日閲覧。
  3. ^ a b 石川町駅 ホーム壁面などのデザインをリニューアルします』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道横浜支社、2016年7月28日。 オリジナルの2016年8月25日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20160825104257/http://www.jreast.co.jp/press/2016/yokohama/20160728_y01.pdf2020年6月17日閲覧 
  4. ^ 磯子区歴史年表 昭和21年~45年 磯子区総務部区政推進課
  5. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '94年版』ジェー・アール・アール、1994年7月1日、186頁。ISBN 4-88283-115-5 
  6. ^ JR東日本:石川町駅長に女性の中村さん−−横浜管内初 /神奈川”. 毎日新聞 (2012年6月19日). 2012年7月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月3日閲覧。
  7. ^ 駅の情報(石川町駅):JR東日本”. 東日本旅客鉄道. 2021年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月2日閲覧。
  8. ^ 「2021年度駅業務執行体制の再構築について」提案受ける!②” (PDF). JR東労組横浜地本 (2021年6月2日). 2021年6月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年6月3日閲覧。
  9. ^ STATION BOOTHが続々OPENします!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道横浜支社、2021年12月6日。 オリジナルの2021年12月6日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20211206154230/https://www.jreast.co.jp/press/2021/yokohama/20211206_y1.pdf2021年12月18日閲覧 
  10. ^ 事業エリアマップ” (PDF). JR東日本ステーションサービス. 2021年9月14日閲覧。
  11. ^ 横浜市都市計画マスタープラン(全体構想)” (PDF). 横浜市 (2013年3月). 2013年10月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月3日閲覧。
  12. ^ ☆★☆出没!アド街ック天国☆★☆今回オンエア【21位~30位】”. 出没!アド街ック天国. 2010年7月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年7月3日閲覧。
  13. ^ 【公式】KKR ポートヒル横浜 - ベイブリッジを見渡すホテル”. KKR ポートヒル横浜. 国家公務員共済組合連合会. 2022年5月2日閲覧。
  14. ^ 出典:『日本鉄道旅行地図帳4号 関東2』38ページ

利用状況

JR東日本の1999年度以降の乗車人員
神奈川県県勢要覧
  1. ^ 平成12年 - 220ページ
  2. ^ a b 平成13年 (PDF) - 222ページ
  3. ^ 平成14年 (PDF) - 220ページ
  4. ^ 平成15年 (PDF) - 220ページ
  5. ^ 平成16年 (PDF) - 220ページ
  6. ^ 平成17年 (PDF) - 222ページ
  7. ^ 平成18年 (PDF) - 222ページ
  8. ^ 平成19年 (PDF) - 224ページ
  9. ^ 平成20年 (PDF) - 228ページ
  10. ^ 平成21年 (PDF) - 238ページ
  11. ^ 平成22年 (PDF) - 236ページ
  12. ^ 平成23年 (PDF) - 236ページ
  13. ^ 平成24年 (PDF) - 232ページ
  14. ^ 平成25年 (PDF) - 234ページ
  15. ^ 平成26年 (PDF) - 236ページ
  16. ^ 平成27年 (PDF) - 236ページ
  17. ^ 平成28年 (PDF) - 244ページ
  18. ^ 平成29年 (PDF) - 236ページ
  19. ^ 平成30年 (PDF) - 220ページ
  20. ^ 平成31年 (PDF) - 220ページ
  21. ^ 令和2年 (PDF) - 220ページ

関連項目

外部リンク