象跡喩小経
象跡喩小経[1](ぞうしゃくゆしょうきょう、巴: Cūḷahatthipadopama-sutta, チューラハッティパドーパマ・スッタ)とは、パーリ仏典経蔵中部に収録されている第27経。小象跡喩経(しょうぞうしゃくゆきょう)とも[2]。
類似の伝統漢訳経典としては、『中阿含経』(大正蔵26)の第146経「象跡喩経」がある。
釈迦が、婆羅門ジャーヌッソーニに対して、彼が持ち出した「象の足跡」の喩えに返す形で、仏陀を信じるに値する根拠(形跡)について説いていく。
構成
内容
三学に従って、修行道の16段階を説く[3]。
- 法の聴聞・発心
- 出家
- 護戒
- 知足
- 根の防護
- 正念正知(マインドフルネス)
- 五蓋の断
- 初禅
- 第二禅
- 第三禅
- 第四禅
- 宿住随念智
- 死生智
- 漏尽智
- 解脱
- 解脱智見
日本語訳
- 『南伝大蔵経・経蔵・中部経典1』(第9巻) 大蔵出版
- 『パーリ仏典 中部(マッジマニカーヤ)根本五十経篇II』 片山一良訳 大蔵出版
- 『原始仏典 中部経典1』(第4巻) 中村元監修 春秋社
脚注・出典
- ^ 『南伝大蔵経』
- ^ 『原始仏典』中村、『パーリ仏典』片山
- ^ ターナヴットー ビック「ニカーヤにおける八聖道と三学系統の修行道」『インド哲学仏教学研究』第4巻、1996年、3-15頁、NAID 120006908941。
関連項目
外部リンク