銭函駅

銭函駅
駅舎(2018年8月)
ぜにばこ
Zenibako
S12 朝里 (8.8 km)
(2.9 km) ほしみ S10
所在地 北海道小樽市銭函2丁目2番5号
駅番号 S11
所属事業者 北海道旅客鉄道(JR北海道)
所属路線 函館本線
キロ程 268.1 km(函館起点)
電報略号 セニ
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
乗車人員
-統計年度-
1,817人/日(降車客含まず)
-2019年-
開業年月日 1880年明治13年)11月28日[1]
備考
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銭函駅(ぜにばこえき)は、北海道小樽市銭函2丁目にある、北海道旅客鉄道(JR北海道)函館本線の駅である。駅番号S11電報略号セニ事務管理コードは▲130120[3][4]

歴史

1976年の銭函駅と周囲750m範囲。左上が小樽方面。間に中線を挟む相対式ホーム2面2線、駅舎横札幌側に貨物ホームと引込線を有する。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

北海道で最初の鉄道として手宮駅 - 札幌駅間が開通した際に、これに合わせて開業した、北海道で最初の駅の1つである。

駅名の由来

所在地名より。ニシン漁で栄えたことによる和名である[新聞 1]

駅名の縁起の良さから入場券が人気を集め、10月17日の「貯蓄の日」には記念入場券が販売されていた。

駅弁

開業した当初から、西辻甚太郎が「酒まんぢう」を駅構内で立ち売りしていた。これは北海道で最初の立ち売りであるとされており、北海道における駅弁のルーツとも言われている。「酒まんじゅう」は戦後、販売中止となるが、1998年に復活し、キヨスクが2015年に閉店するまで販売されていた[新聞 1]。2007年には期間限定で駅弁「銭函」が販売された。

駅構造

相対式2面2線のホームを持つ。ホームの移動は跨線橋で行う。出口は北側。駅舎側(北側)が3番線で札幌方面の列車が、向かいは1番線で小樽方面の列車が利用する。

中央の2番線にはホームがなく、ほしみ駅発着の列車が折り返すために使用する。札幌方面発ほしみ行きの列車は、一度当駅の2番線まで回送し、折り返しほしみ駅まで回送した後にほしみ発札幌方面行きとして運行する。なお、ほしみ駅が開業する前には星置駅発着として設定されていた。

1931年(昭和6年)12月に建て替えられた木造2階建ての駅舎が使用されている[新聞 1]直営駅みどりの窓口・自動券売機・話せる券売機[2]自動改札機設置。

1970年頃に駅員が手作りした「銭函」が飾られている。縦58 cm、横140 cm、奥行き46 cmあり、かつてはホームの屋根から吊るされていたが、危険であると判断されて2010年6月に降ろされてホームの脇に飾られるようになった[新聞 1]

のりば

番線 路線 方向 行先
1 函館本線 上り 小樽倶知安方面
3 下り 札幌岩見沢新千歳空港方面

(出典:JR北海道:駅の情報検索

利用状況

「小樽市統計書」によると、近年の年度別乗車人員の推移は以下のとおりである。

年度 乗車人員
(千人)
乗車人員
(一日平均)
出典
2005年(平成17年) 879 2,408 [8]
2006年(平成18年) 898 2,460
2007年(平成19年) 884 2,415
2008年(平成20年) 887 2,430
2009年(平成21年) 872 2,389
2010年(平成22年) 900 2,465 [9]
2011年(平成23年) 935 2,555
2012年(平成24年) 933 2,556
2013年(平成25年) 952 2,608 [10]
2014年(平成26年) 972 2,663
2015年(平成27年) 739 2,019
2016年(平成28年) 726 1,989 [11]
2017年(平成29年) 716 1,962
2018年(平成30年) 671 1,838 [12]
2019年(令和元年) 665 1,817 [13]

駅周辺

銭函は石狩平野の北西端に位置し、石狩湾の砂浜が途切れる位置にある。銭函駅は海岸近くの平地にあり、駅の南に続く山裾に市街地が広がる。駅のすぐ西に銭函川とその河口がある。駅の東には流路変更以前の星置川の名残りの川が流れる。明治時代のはじめには、札幌に海から至る交通上の要地であり、その後も小樽と札幌を結ぶ中継点として栄えた。

現在の町の規模は札幌や小樽と比肩できないが、それでも海岸から山の裾野まで市街地になっている。駅前に商店街があり、国道5号沿いにも商店が多く、工場もいくつかある。駅から東1.5キロメートルに北海道職業能力開発大学校がある。

隣の駅

北海道旅客鉄道(JR北海道)
函館本線
特別快速「エアポート
通過
快速「エアポート」(一部列車のみ停車)・快速「ニセコライナー」・普通
朝里駅 (S12) - *張碓駅 - 銭函駅 (S11) - ほしみ駅 (S10)
* 打消線は廃駅

脚注

出典

  1. ^ a b c d e f g h 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、814-815頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ a b 指定席券売機/話せる券売機|駅・鉄道・旅行|JR北海道- Hokkaido Railway Company”. 北海道旅客鉄道. 2022年2月21日閲覧。
  3. ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、215頁。doi:10.11501/1873236https://doi.org/10.11501/18732362022年12月10日閲覧 
  4. ^ 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』。
  5. ^ 北海道炭礦鉄道会社 第五回営業報告。
  6. ^ 『官報』第3372号、明治27年9月22日、p.271.
  7. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '99年版』ジェー・アール・アール、1999年7月1日、181頁。ISBN 4-88283-120-1 
  8. ^ 小樽市統計書 平成22年版” (PDF). 小樽市. p. 80 (2010年). 2018年2月6日閲覧。
  9. ^ 小樽市統計書 平成25年版” (PDF). 小樽市. p. 80 (2013年). 2018年2月6日閲覧。
  10. ^ 小樽市統計書 平成28年版” (PDF). 小樽市. p. 77 (2016年). 2017年12月31日閲覧。
  11. ^ 小樽市統計書 平成30年版” (PDF). 小樽市. p. 77 (2018年). 2019年4月22日閲覧。
  12. ^ 小樽市統計書 令和元年版” (PDF). 小樽市. p. 77 (2019年). 2020年4月16日閲覧。
  13. ^ 小樽市統計書 令和2年版” (PDF). 小樽市. p. 77 (2020年). 2021年4月28日閲覧。
  14. ^ 路線バス | 小樽方面”. ジェイ・アール北海道バス. 2019年5月21日閲覧。
  15. ^ 札幌市内マップ”. 北海道中央バス. 2019年5月21日閲覧。

報道発表資料

  1. ^ 駅番号表示(駅ナンバリング)を実施します』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2007年9月12日http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2007/070912-3.pdf2014年9月6日閲覧 
  2. ^ Kitacaサービス開始日決定について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2008年9月10日https://www.jrhokkaido.co.jp/press/2008/080910-1.pdf2015年6月12日閲覧 
  3. ^ 「銭函駅バリアフリー化完成式典」を実施します』(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2017年9月26日。 オリジナルの2017年11月11日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20171111145634/http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2017/170926-1.pdf2017年11月11日閲覧 
  4. ^ 駅業務等のコスト削減策について』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2021年8月19日。 オリジナルの2021年8月20日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20210820090411/https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/210819_KO_Ekigyoumu.pdf2021年8月20日閲覧 

新聞記事

  1. ^ a b c d e f “駅すてーしょん”. 交通新聞. (2010年8月26日) 
  2. ^ a b “銭函駅バリアフリー化”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2017年10月17日) 

関連項目

外部リンク