#WeThe15
「#WeThe15」のロゴとハッシュタグ | |
設立 | 2021年8月19日 |
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設立者 |
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設立地 | 東京 |
種類 | 社会運動 |
目的 | 障害者数の可視化、権利の尊重と擁護、インクルーシブ教育 |
所在地 |
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ウェブサイト | https://www.wethe15.org/ |
障害者 |
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理論 · モデル |
障害論 エイブリズム / ディスエイブリズム 医療モデル · 社会モデル |
教育 |
統合教育 · 個別教育計画 (IEP) 特別支援 · 特別教育 · 学習障害 |
療法 |
理学療法 · 作業療法 · 言語聴覚療法 音楽療法 · 運動療法 · 心理療法 |
社会的影響 |
障害者権利運動 インクリュージョン ピープル・ファースト・ランゲージ |
介護 / 物理的援助 |
介護福祉士 · 日常生活動作 装具 · 義肢 · 福祉用具 歩行補助機器 アクセシビリティ · ユニバーサルデザイン ウェブアクセシビリティ (en) |
団体 |
障害学会 障害者インターナショナル (DPI) ビジタビリティ |
障害者スポーツ |
スペシャルオリンピックス パラリンピック · デフリンピック |
カテゴリ |
「#WeThe15」(ハッシュタグ・ウィー・ザ・フィフティーン)は、世界人口の15%、つまり12億人にあたる障害のある人や障害のある可能性のある人を数として可視化することを目的とした世界的な人権運動キャンペーンとそれを示すハッシュタグ[1][2][3][4][5]。また、「WeThe15」(ウィー・ザ・フィフティーン)は国際パラリンピック委員会(IPC)が2021年8月19日にYouTubeにて公開した動画及び2020年東京パラリンピック開閉会式で放映された映像の題名[6]。
概要
共生社会の実現に向けて「多様性と調和」を掲げ、2021年に開催された2020年東京パラリンピックにあわせて発表、開始された[7]、社会の人々の障害者への意識を変え、世界中の障害者への偏見や差別をなくすための試みとして[1][2][8][9][3][10][4][5]、国際パラリンピック委員会をはじめとする障害者スポーツを推進する団体や障害者の権利を擁護する団体、また非政府組織(NGO)および政府間組織、国連機関を含む国際機関によって企画されたキャンペーンである。8月24日の開会式に合わせて、東京スカイツリー、レインボーブリッジ、東京都庁といった開催地、東京の建物だけでなく、アメリカ・ニューヨークのエンパイアステートビル、イタリア・ローマのコロッセオ、アメリカ・カナダ国境にあるナイアガラの滝、シンガポールのガーデンズ・バイ・ザ・ベイにあるスーパーツリーグローブやイギリスのロンドンにあるロンドン・アイなどの世界中の125か所以上のランドマークがシンボルカラーである紫色にライトアップされた[11][12][13][14][5][15]。紫の円グラフのロゴは世界に12億人いるとされる「何らかの障害のある人」の世界人口における割合である15%を表すもの。ハッシュタグはTwitter等で用いられる[16]。
国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドリュー・パーソンズ会長は2020年東京パラリンピック開会式で以下のように述べている[17][10]。
We want to change the entire world. That is why the IPC and International Disability Alliance spearheaded the launch of WeThe15. Over the next 10 years WeThe15 will challenge how the world’s 15% with disabilities are perceived and treated at a global level. With the support of 20 international organisations, civil society, the business sector, and the media we will put the world’s 1.2 billion persons with disabilities firmly at the heart of the inclusion agenda. (...) Your performances could change the fortunes of your lives. But most importantly they will change the lives of 1.2 billion forever. This is the power of sport, to transform lives and communities. Change starts with sport. And from tomorrow on, Paralympic athletes start once again to change to world.
— アンドリュー・パーソンズ、2020年東京パラリンピック開会式のスピーチにて[17][10]
私達は世界を変えたい。そのためにIPCと国際障害同盟とでWeThe15を立ち上げました。今後10年間にわたり、WeThe15は、世界の15%にあたる何らかの障害を持つ人々がどのように認識され、扱われているのか、グローバルレベルで挑戦していきます。20の国際機関、市民社会、企業、メディアの支援を得て、世界の12億人の障害者をインクルージョンアジェンダの中心に据えます。(中略)選手のみなさんのパフォーマンスによってそれぞれの運命が変わるかもしれません。しかし、最も重要なことは、みなさんが12億人の人生を永遠に変えうることです。これこそが、人生やコミュニティを変革するスポーツの力なのです。変化はスポーツから始まります。そして明日から、パラリンピックアスリートは世界を変えるために再びスタートを切ります。
また、9月5日の閉会式でもこの運動にフォーカスが当てられ、イルミネーションや聖火の色をキャンペーンのシンボルカラーである紫色に変えるなどの演出を行った[18][19]。閉会式のスピーチでもパーソンズ会長は次のようにして「#WeThe15」について触れている[20][21]。
よりよい形での再建を目指す中 世界人口の15%を 取り残すことは できないのです。アスリートの向こうには 大変すばらしい活躍をした 彼らの向こうには 12億人の障がい者たちがいます。彼らも、一市民として 共生社会で活動したいと思い 活動できるのです。それが ルードヴィッヒ・グッドマン卿 という パラリンピック創始者の 願いでした。「WE THE 15」を通して グッドマンのレガシーを さらに高めたい。グローバルなムーブメントを通し アクセスを可能にし キャンペーンを展開したいと 思っています。今週、こう言いました。障がいを持つ人は 認められるために すごいことをしなくても いいはずだと。スポーツで、扉は開かれました。今度は、私たち一人一人が 私たちを分断する障壁を 打ち壊すときです。
東京パラリンピックを中継するテレビ放送を通して放映されたキャンペーンCMでは、障害のある人を「特別な存在」または「感動的な存在」としてではなく、障害を持たない人々、いわゆる健常者と同じ課題を抱えた普通の人々とした上で、無視するのではなく、受け入れるべき存在として紹介している[6][22]。
設立組織
- 障害者スポーツ団体
- 国際パラリンピック委員会
- スペシャルオリンピックス
- デフリンピック
- インヴィクタスゲーム(英語版)
- 国際ろう者スポーツ委員会
- 運動およびイノベーション組織
- 国際障害同盟(英語版)
- 国際障害・開発コンソーシアム(英語版)
- Zero Project(英語版)
- ATscale
- CTalent
- The Valuable 500(英語版)
- 国際機関
協賛・支援・協力・賛同
- 国際スポーツ団体
- 著名人
- 東京パラリンピックスポンサー(パートナー及びサポーター)[25]
- オフィシャルパラリンピックブロードキャスター[29]
脚注
出典
- ^ a b “パラ契機に障害者守る活動 IPCが新キャンペーン”. 47NEWS. 一般社団法人共同通信社 (一般社団法人共同通信社 / 株式会社ノアドット / 株式会社全国新聞ネット). (2021年8月19日) 2021年9月8日閲覧。
- ^ a b “IPC 世界人口の約15%にのぼる障害者への差別解消呼びかけ”. NHK NEWS WEB (日本放送協会). (2021年8月19日) 2021年9月8日閲覧。
- ^ a b 島中俊輔、金沢隆大 (2021年8月25日). “WEB特集 パラリンピック 「特別じゃない」12億人の訴え”. NHK NEWS WEB (日本放送協会) 2021年9月6日閲覧。
- ^ a b “点字毎日 東京で2度目のパラリンピック 8月24日開幕、9月5日まで”. 毎日新聞 / 点字毎日 (株式会社毎日新聞社大阪本社). (2021年9月5日) 2021年9月6日閲覧。
- ^ a b c 桑村朋 (2021年9月5日). “「WeThe15」東京から始まった人権運動、形作ったレガシー”. 産経ニュース (株式会社産業経済新聞社) 2021年9月6日閲覧。
- ^ a b Paralympic Games (2021年8月19日). “WeThe15”. YouTube. Google LLC / グーグル合同会社. 2021年9月6日閲覧。
- ^ “The making of 'We The 15', the 10-year campaign to make disability ordinary”. The Drum. 2021年9月6日閲覧。
- ^ a b c d “IPC、「史上最大」の障害者差別撤廃キャンペーン 東京パラ前に”. AFPBB News. AFP (Agence France-Presse / 株式会社クリエイティヴ・リンク). (2021年8月20日) 2021年9月8日閲覧。
- ^ “天皇陛下と面会、IPCのパーソンズ会長あいさつ全文”. 讀賣新聞オンライン (株式会社読売新聞東京本社). (2021年8月24日) 2021年9月6日閲覧。
- ^ a b c “【東京パラ】 感染拡大の中で力強い開幕 同じ都市で史上初2度目の夏季大会”. BBC NEWS JAPAN (British Broadcasting Corporation). (2021年8月25日) 2021年9月6日閲覧。
- ^ a b 『東京スカイツリー(R)など、世界中の125以上のランドマークが紫色にライトアップ 「WeThe15」設立祝う』(プレスリリース)公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会、2021年8月19日 。2021年9月6日閲覧。
- ^ 清宮信志 (2021年8月20日). “紫のスカイツリーやレインボーブリッジ。パラ開幕直前に「WeThe15」”. PC Watch (株式会社インプレス) 2021年9月8日閲覧。
- ^ ガジェット通信 (2020年7月6日). “「WeThe15」12億人いる障がい者の可能性を! 世界の名所が紫に染まる夜、東京2020パラリンピック前夜の特別な灯”. ガジェット通信 GetNews (東京産業新聞社) 2021年9月8日閲覧。
- ^ “紫のツリー、パラ開幕前に輝く…世界各地で「WeThe15」キャンペーン”. 讀賣新聞オンライン (株式会社読売新聞東京本社). (2021年8月24日) 2021年9月6日閲覧。
- ^ Silva. “#WeThe15 was misguided in using the Tokyo Paralympic Games to launch a disability inclusion revolution”. The Conversation. 2021年9月6日閲覧。
- ^ a b 島田 純 (2021年8月21日). “Twitter、パラリンピックにあわせた国旗やメダルの絵文字 音声ツイートの文字起こしなど、アクセシビリティ向上も”. ケータイ Watch (株式会社インプレス) 2021年9月6日閲覧。
- ^ a b "IPC President Andrew Parsons' Tokyo 2020 Opening Ceremony speech" (Press release). International Paralympic Committee. 24 August 2021. 2021年9月6日閲覧。
- ^ “'The Games weren't just historic, they were fantastic!': Tokyo says goodbye to the Paralympics, as it happened”. ABC.net.au (2021年9月5日). 2021年9月6日閲覧。
- ^ “「違いが輝く」映し出す 広がるパラの好影響を表現〔パラリンピック〕”. 時事ドットコム. 時事通信社 (株式会社時事通信社). (2021年9月5日) 2021年6月16日閲覧。
- ^ a b c NHK総合テレビ (2021年9月5日). “東京2020パラリンピック◇閉会式(中継)”. NHKプラス. 東京2020パラリンピック. 日本放送協会. 2021年9月8日閲覧。
- ^ a b c NHK教育テレビ(Eテレ) (2021年9月5日). “東京2020パラリンピック◇閉会式(中継)”. NHKプラス. 東京2020パラリンピック. 日本放送協会. 2021年9月6日閲覧。
- ^ “'WeThe15' stresses rights of 1.2 billion with disabilities”. AP news (2021年8月18日). 2021年9月6日閲覧。
- ^ “WeThe15:10年に及ぶ人権擁護運動について知っておくべきこと”. Olympics.com. Olympic Channel Services S.L.. 2021年9月6日閲覧。
- ^ 『パラリンピック馬術「#WeDontPlay」キャンペーン動画公開』(プレスリリース)Fédération Equestre Internationale、2021年9月1日 。2021年9月6日閲覧。
- ^ “スポンサー一覧”. 東京2020パラリンピック競技大会公式ウェブサイト. 公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会. 2021年9月6日閲覧。
- ^ 『コカ・コーラ社、障がい者支援国際ムーブメント「#WeThe15」を支援 賛同を表現するコミュニケーション施策を展開』(プレスリリース)日本コカ・コーラ株式会社、2021年8月31日 。2021年9月8日閲覧。
- ^ チーム コカ・コーラ (2021年8月27日). “#WeThe15”. チーム コカ・コーラ 東京2020公式サイト. 日本コカ・コーラ株式会社. 2021年9月6日閲覧。
- ^ 『P&Gスタジオズとハーダー・ザン・ユー・シンクが、新しいポッドキャスト・シリーズ「イコール・トゥー:障害者の平等を実現」で、現状を打ち破る対話を促進』(プレスリリース)PROCTER & GAMBLE、2021年8月30日 。2021年9月8日閲覧。
- ^ a b “NHK 東京2020パラリンピックサイト”. 東京2020オリンピック・パラリンピック特設サイト. 日本放送協会 (2021年9月5日). 2021年9月8日閲覧。
- ^ NHK東京2020 [@nhk_2020] (2021年9月5日). "「/ #DearAthletes #WeThe15 \ Thank you for coming to TOKYO. Although we can't go to the venue. We will do our best to support your countries and regions. Please accept our hearty cheers from all over JAPAN. #CheerForAll #世界を応援しよう」". X(旧Twitter)より2021年9月8日閲覧。
- ^ 『シュローダー、「WeThe15」を支援 ~世界人口の15%を占める障がいのある方を代表する新しい人権運動~』(プレスリリース)シュローダー・インベストメント・マネジメント株式会社、2021年8月20日 。2021年9月8日閲覧。
関連項目
- 障害者の権利に関する条約
- パープルリボン - 注意欠陥・多動性障害やてんかん、摂食障害といった様々な障害の啓発にも「#WeThe15」ロゴと同じ紫色のリボンが用いられている。