グランプリ・デュッセルドルフ

グランプリ・デュッセルドルフ (Grand Prix Düsseldorf) はドイツの国際柔道大会。

来歴

毎年2月下旬に行われる柔道の国際大会。2008年まで「ドイツ国際柔道大会」という名称だったが、2009年からIJFワールド柔道ツアーが導入されたことにより名称が変更された。2009年はハンブルクで開催されたが、2010年からはデュッセルドルフの三菱エレクトリックハレで開催されることとなった[1][2]。2015年の大会からはメダリストの他にそのコーチにも賞金が支給されることになった。そのため、メダリストの賞金は従来より2割減となる(優勝者に2400ドル、そのコーチに600ドル、2位に1600ドル、そのコーチに400ドル、3位に800ドル、そのコーチに200ドル)[3]。2018年からはグランドスラム大会に格上げされることが決まった。会場もISSドームへ移った[4][5]。なお、2018年のグランドスラム・デュッセルドルフ100 kg超級決勝の原沢久喜対王子谷剛志戦では、両者反則負けが言い渡されたために優勝者なしとなった[6]。2021年は開催されなかった[7]。2022年は6月開催が予定されていた[8]。しかしながら、財政上の理由で中止に追い込まれた[9]。

名称の変遷

  • ドイツ国際柔道大会 German Open Rüsselsheim ( -1986)
  • ドイツ国際柔道大会 World Masters Rüsselsheim (1988-1989)
  • ドイツ国際柔道大会 World Masters Munich (1991-2001)
  • ドイツ国際柔道大会 German World Open Wuppertal (2002)
  • ドイツ国際柔道大会 German World Open Hamburg (2003-2004)
  • ドイツ国際柔道大会 Super World Cup Hamburg (2005-2008)
  • グランプリ・ハンブルク Grand Prix Hamburg (2009)
  • グランプリ・デュッセルドルフ Grand Prix Düsseldorf (2010- )
  • グランドスラム・デュッセルドルフ Grand Slam Düsseldorf (2018- )

優勝者

2009年-2017年グランプリ、2018年-2020年グランドスラムの優勝者。

男子

年 60 kg級 66 kg級 73 kg級 81 kg級 90 kg級 100 kg級 100 kg超級
2009年 ウズベキスタンの旗リショド・ソビロフ 大韓民国の旗金周珍 ロシアの旗マンスール・イサエフ ロシアの旗シラジュディン・マゴメドフ フランスの旗マティユー・ダフレビーユ 日本の旗穴井隆将 ウズベキスタンの旗アブドゥロ・タングリエフ
2010年 ウクライナの旗ゲオルグリー・ザンタラヤ モンゴルの旗ハシュバータル・ツァガンバータル モンゴルの旗サインジャルカル・ニャムオチル 大韓民国の旗金宰範 日本の旗吉田優也 日本の旗穴井隆将 エジプトの旗イスラーム・エルシャハビ
2011年 日本の旗平岡拓晃 日本の旗福岡政章 ベルギーの旗ディルク・バンティヘルト アメリカ合衆国の旗トラヴィス・スティーブンス スウェーデンの旗マルクス・ニマン カザフスタンの旗マクシム・ラコフ ドイツの旗アンドレアス・テルツァー
2012年 大韓民国の旗チャン・ジンミン ロシアの旗アリム・ガダノフ 大韓民国の旗王己春 ドイツの旗オーレ・ビショフ ジョージア (国)の旗ヴァルラーム・リパルテリアニ カザフスタンの旗マクシム・ラコフ ドイツの旗アンドレアス・テルツァー
2013年 モンゴルの旗ガンバット・ボルドバータル 日本の旗海老沼匡 フランスの旗ピエール・デュプラ ジョージア (国)の旗アブタンディル・チリキシビリ ジョージア (国)の旗ヴァルラーム・リパルテリアニ フランスの旗シリル・マレ 日本の旗百瀬優
2014年 日本の旗志々目徹 日本の旗海老沼匡 日本の旗秋本啓之 アメリカ合衆国の旗トラヴィス・スティーブンス ギリシャの旗イリアス・イリアディス ブラジルの旗ルシアーノ・コヘア 日本の旗上川大樹
2015年 日本の旗志々目徹 日本の旗高市賢悟 日本の旗大野将平 ベルギーの旗ジョアシム・ボティオ ジョージア (国)の旗ヴァルラーム・リパルテリアニ 日本の旗羽賀龍之介 日本の旗七戸龍
2016年 大韓民国の旗金源鎮 大韓民国の旗アン・バウル 日本の旗大野将平 ベルギーの旗ジョアシム・ボティオ スウェーデンの旗マルクス・ニマン ドイツの旗ディミトリ・ペータース ウクライナの旗ヤキフ・ハンモ
2017年 モンゴルの旗ガンバット・ボルドバータル ジョージア (国)の旗バジャ・マルグベラシビリ ロシアの旗デニス・ヤルツェフ ロシアの旗アスラン・ラピナゴフ ジョージア (国)の旗ベカ・グビニアシビリ ベルギーの旗トマ・ニキフォロフ 日本の旗影浦心
2018年 日本の旗永山竜樹 日本の旗田川兼三 日本の旗大野将平 イランの旗サイード・モラエイ ロシアの旗ミハイル・イゴルニコフ ジョージア (国)の旗ヴァルラーム・リパルテリアニ 該当者なし
2019年 日本の旗永山竜樹 日本の旗丸山城志郎 日本の旗大野将平 日本の旗藤原崇太郎 アゼルバイジャンの旗ママダリ・メフディエフ 日本の旗飯田健太郎 日本の旗原沢久喜
2020年 日本の旗高藤直寿 日本の旗阿部一二三 日本の旗大野将平 ジョージア (国)の旗タト・グリガラシビリ ウズベキスタンの旗ダブラト・ボボノフ ウズベキスタンの旗ムハンマドカリム・フラモフ ジョージア (国)の旗グラム・ツシシビリ

女子

年 48 kg級 52 kg級 57 kg級 63 kg級 70 kg級 78 kg級 78 kg超級
2009年 日本の旗福見友子 日本の旗中村美里 ポルトガルの旗テルマ・モンテイロ 日本の旗上野順恵 日本の旗渡邉美奈 フランスの旗セリーヌ・ルブラン 中華人民共和国の旗劉歓縁
2010年 日本の旗福見友子 アルジェリアの旗ソラヤ・ハダド 日本の旗松本薫 ドイツの旗クラウディア・マルツァン 日本の旗渡邉美奈 ドイツの旗ハイデ・ウォラート 日本の旗田知本愛
2011年 日本の旗福見友子 日本の旗西田優香 ブラジルの旗ラファエラ・シルバ 日本の旗上野順恵 中華人民共和国の旗陳飛 モンゴルの旗プレブジャルガル・ルハムデグド 日本の旗杉本美香
2012年 ベルギーの旗シャルリーヌ・ファンスニック 日本の旗橋本優貴 日本の旗松本薫 大韓民国の旗丁多雲 スロベニアの旗ラシャ・スラカ アメリカ合衆国の旗ケイラ・ハリソン スロベニアの旗ルツィヤ・ポラウデル
2013年 日本の旗岡本理帆 コソボの旗マイリンダ・ケルメンディ フランスの旗オトーヌ・パヴィア フランスの旗クラリス・アグベニュー オランダの旗キム・ポリング イギリスの旗ジェマ・ギボンズ ブラジルの旗マリア・アルテマン
2014年 中華人民共和国の旗呉樹根 ロシアの旗ナタリア・クジュティナ 日本の旗松本薫 ロシアの旗マルタ・ラバジナ モロッコの旗アッスマー・ニアン ドイツの旗ルイーゼ・マルツァン 日本の旗田知本愛
2015年 ベルギーの旗シャルリーヌ・ファンスニック 中華人民共和国の旗馬英楠 ブラジルの旗ラファエラ・シルバ イギリスの旗アリス・シュレジンガー 日本の旗新井千鶴 アメリカ合衆国の旗ケイラ・ハリソン 日本の旗山部佳苗
2016年 大韓民国の旗鄭普涇 日本の旗志々目愛 日本の旗松本薫 スロベニアの旗ティナ・トルステニャク オーストリアの旗ベルナデッテ・グラフ フランスの旗オドレー・チュメオ ブラジルの旗マリア・アルテマン
2017年 日本の旗渡名喜風南 日本の旗阿部詩 ドイツの旗テレーザ・シュトール フランスの旗クラリス・アグベニュー 日本の旗新井千鶴 日本の旗梅木真美 ウクライナの旗イリーナ・キンゼルスカ
2018年 ウクライナの旗ダリア・ビロディド 日本の旗志々目愛 イギリスの旗ネコダ・スミス＝デイビス スロベニアの旗アンドレヤ・レシキ 日本の旗大野陽子 日本の旗佐藤瑠香 日本の旗 朝比奈沙羅
2019年 日本の旗渡名喜風南 コソボの旗マイリンダ・ケルメンディ 日本の旗芳田司 日本の旗田代未来 イギリスの旗サリー・コンウェイ ブラジルの旗マイラ・アギアル キューバの旗イダリス・オルティス
2020年 フランスの旗シリヌ・ブクリ 日本の旗阿部詩 カナダの旗ジェシカ・クリムカイト 日本の旗田代未来 日本の旗新井千鶴 日本の旗濵田尚里 日本の旗朝比奈沙羅

各国メダル数

グランドスラム大会となった2018年以降
順 国・地域 金 銀 銅 計
1 日本の旗 日本 24 8 3 35
2 ジョージア (国)の旗 ジョージア 3 1 4 8
3 イギリスの旗 イギリス 2 0 1 3
4 ウズベキスタンの旗 ウズベキスタン 2 0 0 2
5 ロシアの旗 ロシア 1 6 8 15
6 アゼルバイジャンの旗 アゼルバイジャン 1 3 6 10
7 ブラジルの旗 ブラジル 1 3 5 9
フランスの旗 フランス 1 3 5 9
9  ウクライナ 1 2 0 3
10 スロベニアの旗 スロベニア 1 1 3 5
11  キューバ 1 0 2 3
12 カナダの旗 カナダ 1 0 0 1
イランの旗 イラン 1 0 0 1
コソボの旗 コソボ 1 0 0 1
15 大韓民国の旗 韓国 0 4 3 7
16 ドイツの旗 ドイツ 0 3 5 8
17  ハンガリー 0 2 1 3
18 モンゴルの旗 モンゴル 0 1 11 12
19 ベルギーの旗 ベルギー 0 1 2 3
20 クロアチアの旗 クロアチア 0 1 0 1
アイルランドの旗 アイルランド 0 1 0 1
ポーランドの旗 ポーランド 0 1 0 1
チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ 0 1 0 1
チュニジアの旗 チュニジア 0 1 0 1
25 スペインの旗 スペイン 0 0 5 5
オランダの旗 オランダ 0 0 5 5
27  オーストリア 0 0 3 3
28 イスラエルの旗 イスラエル 0 0 2 2
ポルトガルの旗 ポルトガル 0 0 2 2
30 アルメニアの旗 アルメニア 0 0 1 1
カメルーンの旗 カメルーン 0 0 1 1
イタリアの旗 イタリア 0 0 1 1
キルギスの旗 キルギス 0 0 1 1
フィリピンの旗 フィリピン 0 0 1 1
セルビアの旗 セルビア 0 0 1 1
 スウェーデン 0 0 1 1
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 0 0 1 1
2009年-2017年までのグランプリ時代
順 国・地域 金 銀 銅 計
1 日本の旗 日本 43 27 31 101
2 ドイツの旗 ドイツ 8 11 17 36
フランスの旗 フランス 8 11 17 36
4 大韓民国の旗 韓国 8 9 19 36
5 ロシアの旗 ロシア 7 6 19 32
6 ジョージア (国)の旗 ジョージア 6 7 12 25
7 ベルギーの旗 ベルギー 6 1 5 12
8 モンゴルの旗 モンゴル 5 10 11 26
9 ブラジルの旗 ブラジル 5 3 10 18
10 中華人民共和国の旗 中国 4 4 5 13
11 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 4 0 1 5
12 スロベニアの旗 スロベニア 3 3 11 17
13  ウクライナ 3 0 3 6
14 カザフスタンの旗 カザフスタン 2 3 4 9
15 イギリスの旗 イギリス 2 3 2 7
16 ウズベキスタンの旗 ウズベキスタン 2 1 3 6
17  スウェーデン 2 0 2 4
18 オランダの旗 オランダ 1 5 11 17
19 ポルトガルの旗 ポルトガル 1 3 1 5
20  エジプト 1 2 1 4
21 コソボの旗 コソボ 1 1 1 3
22 ギリシャの旗 ギリシャ 1 0 1 2
23 アルジェリアの旗 アルジェリア 1 0 0 1
 オーストリア 1 0 0 1
モロッコの旗 モロッコ 1 0 0 1
26 イスラエルの旗 イスラエル 0 4 8 12
27  キューバ 0 3 6 9
28  ルーマニア 0 2 11 13
29  ハンガリー 0 2 5 7
30 チュニジアの旗 チュニジア 0 2 2 4
31 スペインの旗 スペイン 0 1 2 3
32 アゼルバイジャンの旗 アゼルバイジャン 0 1 4 5
33  チェコ 0 1 1 2
34 カナダの旗 カナダ 0 0 3 3
35  ブルガリア 0 0 2 2
 コロンビア 0 0 2 2
イランの旗 イラン 0 0 2 2
イタリアの旗 イタリア 0 0 2 2
スイスの旗 スイス 0 0 2 2
40 アルゼンチンの旗 アルゼンチン 0 0 1 1
ボスニア・ヘルツェゴビナの旗 ボスニア・ヘルツェゴビナ 0 0 1 1
 ラトビア 0 0 1 1
モルドバの旗 モルドバ 0 0 1 1
ポーランドの旗 ポーランド 0 0 1 1
セルビアの旗 セルビア 0 0 1 1
トルクメニスタンの旗 トルクメニスタン 0 0 1 1
チャイニーズタイペイの旗 チャイニーズタイペイ 0 0 1 1
トルコの旗 トルコ 0 0 1 1

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ Düsseldorf to host IJF Grand Prix for the first time
  2. ^ Grand Prix - Düsseldorf
  3. ^ Judo Grand Prix, Düsseldorf 2015
  4. ^ Grand Prix Düsseldorf gets Grand Slam status in 2018
  5. ^ Düsseldorf Upgraded to a Grand Slam
  6. ^ 原沢と王子谷、両者反則負け　柔道GS男子100キロ超級　日本経済新聞　2018年2月26日
  7. ^ IJF World Tour 2021
  8. ^ Dusseldorf Grand Slam 2022
  9. ^ Grand Slam Düsseldorf cancelled for financial reasons

外部リンク