小湊鉄道線

小湊鉄道 小湊鉄道線
上総久保駅に入線するキハ200形気動車 (2020年3月31日撮影)
上総久保駅に入線するキハ200形気動車
(2020年3月31日撮影)
基本情報
日本の旗 日本
所在地 千葉県市原市大多喜町
起点 五井駅[1]
終点 上総中野駅[1]
駅数 18駅[2]
開業 1925年3月7日 (99年前) (1925-03-07)[1]
全通 1928年5月16日 (95年前) (1928-05-16)[1]
所有者 小湊鉄道
運営者 小湊鉄道
車両基地 五井機関区
使用車両 キハ200形気動車キハ40形気動車
路線諸元
路線距離 39.1 km [1]
軌間 1,067 mm [1]
線路数 単線
電化方式 非電化
最高速度 65km/h[3]
路線図
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停車場・施設・接続路線
STR
JR東内房線
0.0 五井駅
STRr ABZgl KDSTeq
五井機関区
SKRZ-Au
館山自動車道
BHF
2.5 上総村上駅
eBHF
西広駅 -1944
BHF
5.4 海士有木駅
BHF
7.2 上総三又駅
BHF
8.6 上総山田駅
eBHF
二日市場駅 -1944
hKRZWae
養老川
BHF
10.6 光風台駅
BHF
12.4 馬立駅
eBHF
佐是駅 -1944
hKRZWae
養老川
BHF
16.4 上総牛久駅
BHF
18.5 上総川間駅
BHF
20.0 上総鶴舞駅
hKRZWae
平蔵川
BHF
22.0 上総久保駅
SKRZ-Au
首都圏中央連絡自動車道(圏央道)
hKRZWae
高滝湖
BHF
23.8 高滝駅
BHF
25.7 里見駅
BHF
27.5 飯給駅
TUNNEL1
月崎第一トンネル 134m
BHF
29.8 月崎駅
TUNNEL1
月崎第二トンネル 20m
TUNNEL1
大久保トンネル 421m
BHF
32.3 上総大久保駅
hKRZWae
養老川
BHF
34.9 養老渓谷駅
TUNNEL1
朝生原トンネル 92m
TUNNEL1
板谷トンネル 140m
hKRZWae
西畑川
KRW+l KRWlr KRW+r
STR
39.1 上総中野駅
KRWl KRWg+r
STR
いすみ鉄道いすみ線
五井機関区

小湊鉄道線(こみなとてつどうせん)は、千葉県市原市五井駅から同県夷隅郡大多喜町上総中野駅までを結ぶ小湊鉄道鉄道路線である。房総半島東京湾沿岸(内房)から内陸部を結び、路線の大半が市原市内に属する。

概要

非電化単線の路線で、首都圏にありながら、駅舎・機関庫車両などに古くからの雰囲気を残しており[4]2018年平成30年)には「小湊鉄道とその沿線の景観」が千葉県により、「ちば文化遺産」の一つ(広域)に選定された[5][7]

養老渓谷駅 - 上総中野駅間の板谷隧道(トンネル)は千葉県内の鉄道の最高地点になっている[8]

踏切には電鈴踏切警報機が残っている。また、警報機・遮断機がない第4種踏切が51か所残っている。ATSによる自動閉塞式区間は五井駅 - 上総牛久駅間のみの路線全体の41.9 %に限られている。

1990年代後半からの10年間で乗客が急減した。2000年代に入ると減少幅がやや緩やかになったが、やはり乗客は減少傾向にある。

合理化により、2002年(平成14年)に里見駅が、2005年(平成17年)に上総山田駅がそれぞれ無人駅となった。2013年(平成25年)にそれまで曜日・時間を限って営業をしていた上総村上駅海士有木駅上総三又駅馬立駅の各駅が無人化され、自動券売機が置かれた。また同年、里見駅は交換設備の使用再開に伴って再び駅員が配置され有人駅となった。

駅係員の合理化が進む一方で車掌は全列車に乗務しており、無人駅では各駅ごとに検札集札を行い、無人駅から乗車券を持たずに乗車した旅客には車内で切符(パンチ車内補充券)を発売する[9]国土交通省関東運輸局の2005年(平成17年)業務監査報告書によると、将来ワンマン運転を実施する計画としていた[10]。「平成26年度の業務監査実施結果及び監査所見に対する回答」(2014年)にはワンマン運転の表記はない[11]

2015年(平成27年)からは、外観をコッペル製C型蒸気機関車4号機関車)に似せたディーゼル機関車が牽引するトロッコ列車房総里山トロッコ」を週末に運行し、通勤・通学以外の観光客利用を図っている。

運賃設定は、2019年令和元年)10月時点で10 km/420円・40 km/1,440円である。なお、往復割引乗車券(1割引)が全駅間で設定されている。また、1日乗車券が2,000円で発売されており、さらにいすみ鉄道と共同で、五井駅 - 上総中野駅 - 大原駅間の片道のみ乗車でき(折り返し乗車は不可)、途中下車が可能な「房総横断乗車券」が2,000円で発売されている[12]

いすみ鉄道いすみ線との乗り換え駅である上総中野駅では両線の線路が繋がっているものの、直通運転は行われていない。いすみ鉄道社長をかつて務めた鳥塚亮は小湊鉄道線への乗り入れに意欲的な姿勢を示していたが、実現しないまま退任している。その後、公募で2018年に社長に就いた古竹孝一は「費用がかかるので今はまだ夢」と語っている[13]

「平成26年度の業務監査実施結果及び監査所見に対する回答」(2014年)によれば、他鉄道事業者・路線との乗継割引や直通運転はしていない。また、同社の路線バス(小湊鉄道バス)で一部導入しているPASMO等の交通系ICカードも鉄道線では導入しておらず、その予定もないと回答している[11]。一方で2022年(令和4年)2月には、ジョルダンスマホアプリ乗換案内」を利用したモバイルチケットサービスを導入している[14]

バリアフリー法に基づき2020年(令和2年)までにバリアフリー化を進める対象である利用者1日3,000人以上の駅は存在しないが、路線中の11駅は段差が解消されており、五井駅に関しては「市原市バリアフリー基本構想」を策定して視覚障害者誘導用ブロックの設置を検討している。また、障害者等の移動対処は駅員が行うと回答している[11]

路線データ

歴史

当初は、房総半島を横断して太平洋側(外房)に位置する千葉県安房郡小湊町(現在の鴨川市の一部)を目指して着工された。工事は大日本帝国陸軍鉄道連隊の鉄道敷設訓練の一環としての性格もあった。

1917年大正6年)に会社を設立したが建設資金調達に苦心し、伝を頼り安田善次郎に出資を依頼するため陳情団が東京市を訪れる。安田は利益を上げる見込みのないローカル線への出資を承諾し、1924年(大正13年)には安田財閥の持株比率が6割を超える[15]。安田財閥の資金を元に、同年ボールドウィン社より蒸気機関車を2台(1号・2号)を購入、翌年の運転に備えた[16]。このとき購入した機関車は、1号車(拓本番号57776)、2号車(拓本番号57777)ともに五井駅に保存、展示されている。

1925年(大正14年)3月7日に五井駅 - 里見駅間で開業[3]1926年(大正15年)9月1日に里見駅 - 月崎駅間、1928年昭和3年)5月16日に上総中野駅までの全線が開通した[3]。上総中野駅から先の延伸工事、並びに終点として想定されていた小湊駅(現在の安房小湊駅付近に設置される予定だった)近辺の工事も一部着手されていたが、資金難のため1929年(昭和4年)5月頃に中止された[17]。資金面の問題に加え、昭和初期の土木技術では延伸区間の清澄山付近で難工事が予想されたこと、加えて1934年(昭和9年)に上総中野駅まで延伸した国有鉄道木原線(現・いすみ鉄道いすみ線)と接続して房総半島の横断ができるようになったことから、最終的に延伸は断念された。

1926年(大正15年)時点には、従業員130名を抱え、蒸気機関車2台のほかに予備の機関車1台、客車6両、貨車19両の車両構成で、一日平均930人の乗降客があった[16]

太平洋戦争下の1942年(昭和17年)12月、本鉄道は京成電気軌道系列の企業となる。『京成電鉄五十五年史』には、本鉄道が京成電気軌道系列に入ってきた、とされているが、『安田保善社とその関係事業史』では、当局の要請により仕方なく営業譲渡した、とされている[18]

また、1950年代には沿線でのニュータウン開発に伴う増収を見込んで海士有木駅より、県庁所在地千葉市にある本千葉駅へ至る路線が計画されていた[注釈 2]

1963年(昭和38年)と1964年(昭和39年)の夏には、国鉄千葉駅 - 養老渓谷駅間の直通列車が運行された[19]。千葉駅 - 五井駅間は当時非電化だった内房線(当時は房総西線)の気動車に併結運転された[19]

年表

  • 1913年大正2年)11月26日:小湊鉄道に対し鉄道免許状下付(市原郡五井町-安房郡湊村間)[20]
  • 1916年(大正5年)3月6日:資本金を150万円に変更(認可)[21]
  • 1925年(大正14年)3月7日:五井駅 - 里見駅間が開業[22]
  • 1926年(大正15年)9月1日 里見駅 - 月崎駅間が開業[23]
  • 1927年昭和2年)2月25日:上総村上駅が開業。
  • 1928年(昭和3年)5月16日:月崎駅 - 上総中野駅間が開業[24]。内燃動力併用開始。
  • 1932年(昭和7年)11月20日:上総三又駅が開業。
  • 1933年(昭和8年)4月10日:上総久保駅が開業。
  • 1936年(昭和11年)10月28日:鉄道免許取消(1913年11月26日免許 夷隅郡西畑村(上総中野)-安房郡小湊町(安房小湊)間 指定ノ期限マテニ工事竣工セサルタメ)[25]
  • 1939年(昭和14年):西広駅、二日市場駅、佐是駅が開業。
  • 1944年(昭和19年)8月5日:西広駅、二日市場駅、佐是駅を廃止。
  • 1953年(昭和28年)4月1日:上総川間駅が開業。
  • 1954年(昭和29年)12月1日:養老川駅を上総山田駅に、朝生原駅を養老渓谷駅に改称。
  • 1957年(昭和32年)12月27日:本千葉駅 - 海士有木駅間の地方鉄道業免許を取得。
  • 1958年(昭和33年)1月1日:鶴舞町駅を上総鶴舞駅に改称。
  • 1962年(昭和37年)3月21日:蒸気機関車を全廃。ディーゼルカーに統一。
  • 1967年(昭和42年)4月1日:里見駅 - 上総中野駅間の貨物営業を廃止。
  • 1969年(昭和44年)10月1日:五井駅 - 里見駅間の貨物営業を廃止。
  • 1973年(昭和48年)12月8日:五井駅 - 上総牛久駅間を自動閉塞化。
  • 1975年(昭和50年)12月20日:本千葉駅 - 海士有木駅間の地方鉄道業免許を千葉急行電鉄に譲渡。
  • 1976年(昭和51年)12月23日:光風台駅が開業。開業3日で一時トラブルで設置とりやめ(廃止)となるも、すぐに営業再開。
  • 1988年(昭和63年):高滝ダム工事に伴い、上総久保駅 - 高滝駅間の線路付け替えを実施。一号トンネルが廃止。
  • 1995年平成7年)2月1日:五井駅 - 上総牛久駅間に自動列車停止装置(ATS)設置。
  • 1998年(平成10年)9月16日:里見駅の交換設備廃止。上総牛久駅 - 上総中野駅間をスタフ閉塞に変更。
  • 2006年(平成18年)
    • 3月18日:夜の1本を里見駅までの運行に短縮。
    • 4月12日:集中豪雨で土砂が流出した影響により養老渓谷駅 - 上総中野駅間が不通となり、全面運休。
    • 6月19日:運行再開。
  • 2013年(平成25年)
    • 3月16日:里見駅の交換設備の使用を再開。馬立駅、上総村上駅、海士有木駅の無人化。西広駅の復活を検討。
    • 10月16日:台風26号の影響で、馬立駅 - 上総牛久駅間の鉄橋下にて土砂流出、月崎駅や上総中野駅方面での土砂崩壊や倒木等のため、全線で運休。
    • 10月20日:五井駅 - 養老渓谷駅間の運行を再開[26]。養老渓谷駅 - 上総中野駅間については代行バスによる乗客輸送が行われた[27]
  • 2014年(平成26年)3月20日:台風26号の影響により不通となっていた養老渓谷駅 - 上総中野駅間の運行を再開[28][29]
  • 2015年(平成27年)
    • 9月10日 関東・東北豪雨の被害により上総牛久駅 - 上総中野駅間が不通となる[30][31]
    • 9月11日:上総牛久駅 - 里見駅間の運行を再開[31]。里見駅 - 上総中野駅間で代行バスを運行[32]
    • 9月16日:里見駅 - 月崎駅間の運行を再開[33]。それに伴い代行バス運行区間が月崎 - 上総中野間になる[34]
    • 10月24日:月崎駅 - 上総中野駅間の運行を再開[35]
    • 11月15日:トロッコ列車里山トロッコ」が上総牛久駅 - 養老渓谷駅間で運行開始[36](2019年に「房総里山トロッコ」と改称[37])。
    • 11月20日:「里山トロッコ」が走行中に機関車のサイドロッドが損傷。小湊鉄道は事故原因が判明するまで「里山トロッコ」の運行を当面休止すると発表[38]
  • 2016年(平成28年)
    登録有形文化財指定を受けた第四養老川橋梁
  • 2017年(平成29年)10月4日:公益財団法人日本デザイン振興会が主催する2017年度グッドデザイン賞を受賞。
  • 2019年令和元年)
    • 7月 - 8月:週末の五井駅午前7時16分発トロッコ列車で朝食を提供(石井食品などが協力)[43]
    • 9月9日:房総半島台風(台風15号)により始発より全線で運休。倒木などの被害が発生[44][45]
    • 9月13日:五井駅 - 上総山田駅間が運転再開[45]
    • 9月17日:上総牛久駅 - 里見駅間が運転再開[45]
    • 9月18日:上総山田駅 - 上総牛久駅間が運転再開[45]
    • 9月21日:始発より全線で運転を再開[46][47]
    • 10月25日:この日発生した大雨により全線運休。上総牛久駅以北は翌26日運転再開[48][49]
    • 11月18日:上総牛久駅 - 里見駅間が運転再開[48][49]
    • 12月28日:里見駅 - 月崎駅間が運転再開[49][50]
    • 12月30日:月崎駅 - 養老渓谷駅間が運転再開[49][50][51]
  • 2020年(令和2年)
    • 1月27日:養老渓谷駅 - 上総中野駅間が運転再開し、全線復旧[52][53]
    • 10月11日:台風14号による土砂流出のため養老渓谷駅 - 上総中野駅間が運休。バスによる代行輸送を実施[54]
    • 12月16日:養老渓谷駅 - 上総中野駅間が運転再開し、全線復旧[55][56]
  • 2021年(令和3年)
    • 7月4日:前日に降った集中豪雨の影響により光風台駅 - 上総牛久駅間、里見駅 - 上総中野駅間が運休。バス・タクシーによる代行輸送を実施。
    • 8月21日:里見駅 - 上総中野駅間運転再開[57]
    • 10月18日:光風台駅 - 上総牛久駅間が運転再開し、全線復旧[58]
  • 2022年(令和4年)2月11日:上総牛久駅で回送列車が脱線。この影響で上総牛久駅 - 上総中野駅間が運休[59]。翌12日より代行バスが運転。
  • 2023年(令和5年)
    • 9月8日:台風13号接近による大雨で、土砂流入や斜面崩壊などの被害が発生し、里見駅 - 上総中野駅間が不通となる[60]
    • 9月16日:里見駅 - 月崎駅間が運転再開[60]
    • 11月23日:月崎駅 - 上総中野駅を含む全線通しの運行を、週末・祝日に限定して再開(平日は工事)[61]

運行形態

全区間で平日ダイヤと土曜・休日ダイヤが異なる。

運転頻度は五井駅 - 上総牛久駅間で1時間あたりラッシュ時が2 - 3本、日中時間帯は1 - 2本。上総牛久駅 - 里見駅・養老渓谷駅・上総中野駅間は1日を通して1 - 2時間に1本程度である。五井駅 - 上総牛久駅間の区間列車が半数以上を占め、養老渓谷駅・上総中野駅を発着する列車は少ない。特に、養老渓谷駅 - 上総中野駅間は2023年3月18日改正ダイヤで平日は1日7往復、土曜・休日は1日6往復で、千葉県内で最も列車の本数の少ない区間である。日中時間帯は1 - 2両、朝夕ラッシュ時が2 - 4両[62] で運転される。

車両は後述の「房総里山トロッコ」以外の一般列車にはキハ200形気動車および、2021年春からは、東日本旅客鉄道(JR東日本)から譲り受けたキハ40形気動車[注釈 4]を使用している。

五井駅 - 上総牛久駅間は、千葉市・東京方面への通勤・通学客が多い。上総牛久駅 - 上総中野駅間は観光客が主な乗客であり、多客期は増発・増結が行われる。

貸切列車の運行にも応じており、車内で生演奏に合わせて歌う「歌声列車」などが運行されている[63]

房総里山トロッコ

2015年11月15日からはトロッコ列車「房総里山トロッコ」(2019年4月までは「里山トロッコ」)が運行されている[36][37]蒸気機関車を模したディーゼル機関車が展望車2両を含むトロッコ客車4両を牽引する。当初、上総牛久駅 - 養老渓谷駅間の運行であったが[36]、後に五井駅 - 養老渓谷駅間に運行区間が延長されている[64]。2022年3月時点で、平日の指定運転日には1日1往復、土休日は2往復が設定されている[65][66]。冬期は運休。予約制で、乗車券のほか600円(2022年4月現在)の整理券が必要。

利用状況

輸送実績

小湊鉄道線の輸送実績を下表に記す。 表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

年度別輸送実績
年 度 輸送実績(乗車人員):万人/年度 輸送密度
人/1日
特 記 事 項
通勤定期 通学定期 通勤通学
定 期 計
定 期 外 合  計
1970年(昭和45年)     273.5 117.4 390.9    
1971年(昭和46年)              
1972年(昭和47年)              
1973年(昭和48年)             旅客輸送実績最高値を記録
1974年(昭和49年)              
1975年(昭和50年) 131.3 154.0 285.3 125.6 410.9 3,257  
1976年(昭和51年) 131.7 144.2 275.9 126.5 402.4 3,188 光風台駅開業
1977年(昭和52年) 122.8 136.6 259.4 124.6 384.0 3,053  
1978年(昭和53年) 117.5 134.8 252.3 126.7 379.0 3,006  
1979年(昭和54年) 111.7 124.1 235.8 122.1 357.9 2,815  
1980年(昭和55年) 115.2 121.5 236.7 126.5 363.2 2,872  
1981年(昭和56年) 112.1 121.9 234.0 123.0 357.0 2,799 運賃改定
1982年(昭和57年) 109.4 126.1 235.5 123.7 359.2 2,806 運賃改定
1983年(昭和58年) 99.8 110.4 210.2 118.3 328.5 2,578  
1984年(昭和59年) 90.8 99.1 189.9 113.8 303.7 2,394  
1985年(昭和60年) 83.8 96.3 180.1 110.0 290.1 2,248 運賃改定
1986年(昭和61年) 81.0 102.4 183.4 110.1 293.5 2,290  
1987年(昭和62年) 77.3 110.7 188.0 111.1 299.1 2,319  
1988年(昭和63年) 78.4 114.3 192.7 114.0 306.7 2,387  
1989年(平成元年) 79.3 119.5 198.8 113.3 312.1 2,449 運賃改定
1990年(平成2年) 83.6 128.9 212.5 115.9 328.4 2,606  
1991年(平成3年) 85.3 130.7 216.0 120.7 336.7 2,716  
1992年(平成4年) 86.2 133.3 219.5 120.9 340.4 2,804  
1993年(平成5年) 83.8 136.5 220.3 120.9 341.2 2,812  
1994年(平成6年) 80.6 136.5 217.1 114.9 332.0 2,747  
1995年(平成7年) 78.0 131.6 209.6 113.2 322.8 2,642  
1996年(平成8年) 73.2 123.3 196.5 110.4 306.9 2,502  
1997年(平成9年) 67.3 112.5 179.8 99.4 279.2 2,308 運賃改定
1998年(平成10年) 62.9 102.6 165.5 90.4 255.9 2,124 上総牛久駅 - 上総中野駅間スタフ閉塞式に変更
1999年(平成11年) 57.0 93.1 150.1 85.1 235.2 1,953  
2000年(平成12年) 52.0 87.4 139.4 82.2 221.6 1,851  
2001年(平成13年) 49.0 81.4 130.4 80.0 210.4 1,769  
2002年(平成14年) 44.2 75.4 119.6 77.3 196.9 1,640 定期運賃改定
2003年(平成15年) 42.4 73.6 116.0 74.1 190.1 1,576  
2004年(平成16年) 40.2 61.7 101.9 69.9 171.8 1,445  
2005年(平成17年) 39.5 58.1 97.6 68.2 165.8 1,403  
2006年(平成18年) 38.3 51.9 90.2 67.2 157.4 1,344  
2007年(平成19年)     86.3 66.9 153.2 1,312  
2008年(平成20年)     88.6 65.2 153.8    
2009年(平成21年) 40.0 42.2 82.2 60.1 142.3 1,216  
2010年(平成22年)     81.2 57.6 138.9    
2011年(平成23年)     80.1 54.5 134.6    
2012年(平成24年) 35.3 44.7 80.0 54.1 134.1 1,173  
2013年(平成25年) 34.9 42.0 76.9 52.5 129.4 1,142  
2014年(平成26年) 33.6 39.2 72.8 52.0 124.8 1,124  
2015年(平成27年) 33.1 37.7 70.8 52.0 122.8 1,108  
2016年(平成28年) 32.3 39.5 71.8 56.5 128.3 1,171  
2017年(平成29年) 31.4 39.6 71.0 53.4 124.4 1,146  
2018年(平成30年) 30.9 36.7 67.6 50.7 118.3 1,082  
2019年(令和元年) 30.9 32.9 63.8 43.1 106.9 1,073  
2020年(令和2年) 26.8 23.2 50.0 31.6 81.6 745  

『鉄道統計年報』(国土交通省鉄道局監修)及び『小湊鉄道株式会社有価証券報告書』より抜粋。

営業成績

小湊鉄道線の営業成績を下表に記す。表中、収入の単位は千円。数値は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

年度別営業成績
年  度 旅客運賃収入:千円/年度 運輸雑収
千円/年度
営業収益
千円/年度
営業経費
千円/年度
営業損益
千円/年度
営業
係数
通勤定期 通学定期 通勤通学
定 期 計
定 期 外 手小荷物 合  計
1975年(昭和50年)     256,620 241,165 1,053 498,838 30,012 528,850 558,545 △29,695 105.6
1976年(昭和51年)     261,196 258,108 1,360 520,664 33,422 554,086 566,472 △12,386 102.2
1977年(昭和52年)     308,961 303,975 1,724 614,660 35,850 650,510 653,597 △3,087 100.5
1978年(昭和53年)     301,682 316,514 1,735 619,931 45,271 665,202 714,503 △49,301 107.4
1979年(昭和54年)     337,622 356,262 1,679 695,563 51,218 746,781 754,056 △7,275 101.0
1980年(昭和55年)     347,169 377,407 1,490 726,066 57,254 783,320 792,791 △9,471 101.2
1981年(昭和56年)     391,965 418,373 1,355 811,693 61,913 873,606 878,927 △5,321 100.6
1982年(昭和57年)     395,912 422,011 962 818,885 59,668 878,553 885,738 △7,185 100.8
1983年(昭和58年)     400,648 440,159 784 841,591 65,035 906,626 912,863 △6,237 100.7
1984年(昭和59年)     357,262 429,733 443 787,438 68,611 856,049 919,086 △63,037 107.4
1985年(昭和60年)     369,420 452,780 32 822,232 81,417 903,649 934,377 △30,728 103.4
1986年(昭和61年)     369,439 450,396 ―― 819,835 86,537 906,372 947,602 △41,230 104.5
1987年(昭和62年) 206,240 168,992 375,232 453,517 ―― 828,749 82,340 911,089 952,082 △40,993 104.5
1988年(昭和63年) 202,512 179,755 382,267 468,565 ―― 850,832 69,011 919,843 912,057 7,786 99.2
1989年(平成元年) 212,182 187,071 399,252 471,510 ―― 870,763 59,960 930,723 940,553 △9,830 101.1
1990年(平成2年) 221,686 208,214 429,900 491,702 ―― 921,602 67,031 988,633 998,246 △9,613 101.0
1991年(平成3年) 228,442 215,733 444,175 513,328 ―― 957,503 69,295 1,026,798 1,035,454 △8,656 100.8
1992年(平成4年) 235,358 223,582 458,940 527,559 ―― 986,499 70,838 1,057,337 1,063,269 △5,932 100.6
1993年(平成5年) 231,843 234,019 465,862 515,729 ―― 981,591 73,396 1,054,987 1,061,134 △6,147 100.6
1994年(平成6年) 216,420 236,964 453,384 498,493 ―― 951,877 74,495 1,026,372 1,033,576 △7,204 100.7
1995年(平成7年) 207,005 225,651 432,656 486,053 ―― 918,709 76,993 995,702 1,025,775 △30,073 103.0
1996年(平成8年) 194,206 210,597 404,803 476,184 ―― 880,987 79,904 960,891 984,348 △23,457 102.4
1997年(平成9年) 187,899 209,162 397,061 475,596 ―― 872,657 66,208 938,865 951,017 △12,152 101.3
1998年(平成10年) 175,222 199,137 374,359 424,344 ―― 798,703 82,940 881,643 889,965 △8,322 100.9
1999年(平成11年) 159,299 182,731 342,030 390,903 ―― 732,933 68,024 800,957 813,981 △13,024 101.6
2000年(平成12年) 141,554 173,229 314,783 374,028 ―― 688,811 53,863 742,674 740,600 2,074 99.7
2001年(平成13年) 132,482 161,708 294,190 364,401 ―― 658,591 51,996 710,587 709,242 1,345 99.8
2002年(平成14年) 120,655 139,663 260,318 347,350 ―― 607,668 56,796 664,464 662,422 2,042 99.7
2003年(平成15年) 114,819 134,259 249,078 334,011 ―― 583,089 48,137 631,226 626,337 4,889 99.2
2004年(平成16年) 110,674 113,263 223,937 317,670 ―― 541,607 54,756 596,363 581,331 15,032 97.5
2005年(平成17年) 110,075 106,588 216,663 310,978 ―― 527,641 51,557 579,198 564,587 14,611 97.5
2006年(平成18年) 107,265 96,525 203,790 306,845 ―― 510,635 46,471 557,106 549,867 7,239 98.7
2007年(平成19年)     195,064 310,948 ―― 506,012 57,119 563,132 553,123 10,008 98.2
2008年(平成20年)     201,643 305,498 ―― 507,142 56,285 563,427 551,716 11,711 97.9
2009年(平成21年) 111,010 75,599 186,609 278,937 ―― 465,546 51,621 517,167 512,953 4,214 99.2
2010年(平成22年)     184,511 269,283 ―― 453,794 52,497 506,292 501,805 4,487 99.1
2011年(平成23年)         ――            
2012年(平成24年) 97,491 86,724 184,215 261,006 ―― 445,221 76,272 521,493      
2013年(平成25年) 96,669 77,544 174,243 250,794 ―― 425,037 48,266 473,303      

『鉄道統計年報』(国土交通省鉄道局監修)及び『小湊鉄道株式会社有価証券報告書』より抜粋。

第二次世界大戦前の輸送収支実績

年度別実績
年度 輸送人員(人) 貨物量(トン) 営業収入(円) 営業費(円) 営業益金(円) その他益金(円) その他損金(円) 支払利子(円) 政府補助金(円)
1925 327,124 33,486 107,699 89,941 17,758 砂利業665雑損3,536 75,554
1926 376,528 52,602 140,240 128,904 11,336 砂利採取業2,473 雑損3,382 105,205 211,699
1927 405,058 81,124 163,342 150,887 12,455 砂利電気4,095 雑損442 113,264 158,092
1928 456,030 79,248 169,258 191,616 ▲ 22,358 雑損2,646電燈業砂利採取業3,068 136,436 148,732
1929 434,516 54,799 158,667 202,527 ▲ 43,860 砂利採取業その他9,660雑損2,819 137,623 207,407
1930 416,322 44,164 140,967 153,839 ▲ 12,872 電気砂利採取業13,581雑損3,054 141,298 207,974
1931 341,457 32,477 111,342 131,779 ▲ 20,437 砂利電気業6,205雑損131 136,898 172,540
1932 294,351 37,981 111,243 131,222 ▲ 19,979 砂利及電気業15,828 132,645 191,074
1933 302,409 54,024 122,364 130,377 ▲ 8,013 雑損償却51,405砂利業その他6,390 128,086 210,696
1934 303,594 46,179 113,210 118,615 ▲ 5,405 雑損9,883砂利業35,213 117,257 212,366
1935 293,325 33,730 107,700 108,597 ▲ 897 砂利業その他23,919雑損5,408 83,855 112,762
1936 293,566 29,368 104,795 92,470 12,325 電燈自動車業4,137雑損償却金54,689 24,629 81,136
1937 353,173 24,843 118,294 101,465 16,829 砂利電気業20,128 雑損償却金70,001 24,178 53,467
1939 481,652 39,367
1941 734,954 60,054
1943 1,226,659 70,703
1945 2,182,378 50,568
  • 『鉄道統計資料』『鉄道統計』『国有鉄道陸運統計』各年度版による。

駅一覧

  • 停車駅
    • 普通… 全駅に停車。
    • 里山トロッコ… ●印の駅に停車、|印の駅は通過。
  • 線路(全線単線) … ◇:列車交換可、|:列車交換不可。
  • 全駅が千葉県内に所在。
駅名 駅間
キロ
累計
キロ
里山トロッコ 接続路線 線路 所在地
五井駅 - 0.0 東日本旅客鉄道内房線 市原市
上総村上駅 2.5 2.5  
海士有木駅 2.9 5.4  
上総三又駅 1.8 7.2  
上総山田駅 1.4 8.6  
光風台駅 2.0 10.6  
馬立駅 1.8 12.4  
上総牛久駅 4.0 16.4  
上総川間駅 2.1 18.5  
上総鶴舞駅 1.5 20.0  
上総久保駅 2.0 22.0  
高滝駅 1.8 23.8  
里見駅 1.9 25.7  
飯給駅 1.8 27.5  
月崎駅 2.3 29.8  
上総大久保駅 2.5 32.3  
養老渓谷駅 2.6 34.9  
上総中野駅 4.2 39.1   いすみ鉄道いすみ線 夷隅郡大多喜町

廃駅

  • 西広駅(上総村上駅 - 海士有木駅間、1939年開業、1944年廃止)
  • 二日市場駅(上総山田駅 - 光風台駅間、1939年開業、1944年廃止)
  • 佐是駅(馬立駅 - 上総牛久駅間、1939年開業、1944年廃止)

新駅構想

五井駅 - 上総村上駅間の市原インターチェンジ付近と、上総村上駅 - 海士有木駅間の国分寺台地区に新駅を設置する構想がある[67]

脚注

注釈

  1. ^ スプリングポイントが設置されている。
  2. ^ この路線の事業免許は千葉急行電鉄に譲渡され、千葉市側の一部区間が開業した(現在の京成千原線)。海士有木駅までの免許は保持されているが、計画は事実上凍結されている。
  3. ^ 登録を答申された施設は次の22施設。五井機関区機関庫及び鍛冶小屋、上総村上駅本屋、海士有木駅本屋、上総山田駅本屋、第一柴の下橋梁、第二柴の下橋梁、第一養老川橋梁、馬立駅本屋、第二養老川橋梁、上総牛久駅本屋、上総鶴舞駅本屋、旧鶴舞発電所、上総鶴舞駅貨物上屋、高滝駅本屋、里見駅本屋、月崎第一トンネル、月崎駅本屋及びプラットホーム、月崎駅本屋旧下り線プラットホーム、大久保トンネル、第四養老川橋梁、養老渓谷駅本屋、板谷トンネル。
  4. ^ かつて郡山総合車両センターに所属して只見線で2020年3月まで使用され、同年5月19日に譲り受けた2両と、2021年7月19日に譲り受けた秋田総合車両センターに所属していた3両の計5両。

出典

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参考文献

関連文献

関連動画

関連項目

外部リンク