朕は国家なり
朕は国家なり(ちんはこっかなり、フランス語: L'État, c'est moi[注 1]、レタ・セ・モア)は、17世紀フランスの絶対王政(絶対主義、絶対君主制)を象徴する言葉である[1]。
1655年4月13日、親政開始前のルイ14世が、最高司法機関高等法院を王権に服させるために発したとされる[1][2]。当時、「そんな事をなさっては国民と国家の為になりません」と諫めた高等法院側に対して「国民だけでいい。朕こそが国家だ」と言い放ったという。ヴォルテール『ルイ14世の時代(フランス語版)』(1751年)[注 2]にこの逸話が登場する。史実は異なる[2]ものの、彼はこの言葉に集約されるように、王権神授説を利用し、官僚制強化・中央集権化を推し進めて、フランス絶対王政の絶頂期を築いた[3][4]。
脚注
注釈
- ^ 直訳:国家、それは私である
- ^ 日本語版:丸山熊雄訳『ルイ十四世の世紀』4分冊、岩波文庫、1958年 - 1983年
出典