狗古智卑狗
狗古智卑狗(くこちひこ、くこちひく、生没年不詳)は、「魏書東夷伝」に登場する狗奴国の官。
読み下し文・原文
- その南に狗奴国あり。男子を王となす、その官に狗古智卑狗あり。女王に属さず。
- 「其南有狗奴國 男子爲王 其官有狗古智卑狗 不属女王」 -- 『魏書』東夷伝
諸説
- その名前より「菊池彦」に通じるとし熊本県菊池郡との関連を指摘する説がある[1][2][3](倭名類聚抄には「菊池」と書いて「久々知(くくち)」と注釈されている)。
- 王卑弥弓呼より先に記されていることから、狗奴国の実権を握っていたとも考えられる。
- 官名から蔑称の意味を除いて考える説もある[4]。「狗」は猛であり、雄雄しい勇者の意味「建」(タケル)であると考える。「古智」は古い知恵という意味であるが、「古い」の反対語は「新しい」であり、本来は「新しい知恵」であると考える。「卑狗」は「ヒコ」であり、「彦」或いは「日高」、「日子」と考える。
出典
- ^ 白鳥庫吉「倭女王卑弥呼考」『白鳥庫吉全集』(岩波書店、1969年)など多数
- ^ 『卑弥呼考』雑誌「藝文」明治43年(1910年)5,6,7月号所載
- ^ 『新訂 魏志倭人伝・後漢書倭伝・宋書倭国伝・隋書倭国伝 中国正史日本伝(1)』 石原道博編訳 岩波文庫 P44-45、P79
- ^ 『邪馬台国』 石原洋三郎 令和元年10月 第一印刷 P61-62
参考文献
- 『新訂 魏志倭人伝・後漢書倭伝・宋書倭国伝・隋書倭国伝 中国正史日本伝(1)』 石原道博編訳 岩波文庫。
関連項目
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登場人物 | |
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官名 |
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- 卑奴母離
- 爾支
- 泄謨觚
- 柄渠觚
- 兕馬觚
- 多模
- 彌彌
- 彌彌那利
- 伊支馬
- 彌馬升
- 弥馬獲支
- 奴佳鞮
- 狗古智卑狗
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