RAM・02
カテゴリー | F1 | ||||||||
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コンストラクター | RAMレーシング | ||||||||
デザイナー | デヴィッド・ケリー | ||||||||
先代 | RAM・01 | ||||||||
後継 | RAM・03 | ||||||||
主要諸元 | |||||||||
シャシー | カーボンファイバー/ハニカムコンポジット複合構造モノコック | ||||||||
サスペンション(前) | ダブルウィッシュボーン, コイルスプリング, プルロッド | ||||||||
サスペンション(後) | ダブルウィッシュボーン, コイルスプリング, プルロッド | ||||||||
トレッド |
前:1,753 mm (69.0 in) 後:1,607 mm (63.3 in) | ||||||||
ホイールベース | 2,769 mm (109.0 in) | ||||||||
エンジン | ハート 415T, 1,496 cc (91.3 cu in), L4 ターボ, | ||||||||
トランスミッション | ヒューランド FGB/RAM 6速 | ||||||||
重量 | 550 kg (1,210 lb) | ||||||||
燃料 | シェル | ||||||||
タイヤ | ピレリ | ||||||||
主要成績 | |||||||||
チーム | スコールバンディット・フォーミュラ1チーム | ||||||||
ドライバー |
フィリップ・アリオー ジョナサン・パーマー マイク・サックウェル | ||||||||
出走時期 | 1984年 | ||||||||
初戦 | 1984年ブラジルグランプリ | ||||||||
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RAM・02は、RAMレーシングが1984年のF1世界選手権に投入したフォーミュラ1カー。元マーチのデイブ・ケリーが設計した。最高成績は9位。
背景
マーチ・グランプリと袂を分かったRAMレーシングはオリジナルのマシンを開発することとなった。それまではマーチ・グランプリが製作したマシンや、マーチ・グランプリによる設計図を元にRAMが製作したマシンを使用したが[1]、1984シーズンはオリジナルのRAM・02を投入することとなった。ただし設計したのは長らくマーチにいたデヴィッド(デイブ)・ケリーであった[2]。
開発
エンジンは01同様ハート415Tが搭載された。車体の形状も大きく変わらないが、サイドポンツーンが変更された。モノコックの形状はほぼ同一であるが、素材はアルミニウムとカーボンファイバーのハニカムコンポジット複合構造を採用した。これにより大幅な軽量化を果たした。
ハート415Tは、RAMの様な弱小チームが選択できる唯一のターボエンジンであったが、信頼性は低くトラブルにより多くのリタイアを喫した。それでも自然吸気エンジンよりは戦闘力が向上し、予選通過はそれほどの難関では無くなった。
02は3台が製作された。この年からスポンサーにアメリカの噛みタバコ、スコール・バンディットが付き、車体は白と濃緑色のカラーリングとなった。
レース戦績
前年とは異なり1984年は2台体制でシーズンに臨んだが、02は開幕に1台しか間に合わず、フィリップ・アリオーがドライブした。第3戦のベルギーで2台目が投入され、ジョナサン・パーマーも02をドライブした。第9戦のカナダではパーマーに代わってマイク・サックウェルが起用された。
予選落ちはアリオーが2回、パーマーが1回、アリオーは第9戦アメリカグランプリ(ダラス)では土曜日の予選でクラッシュし決勝は出走しなかった。02の最高位は9位が3回でいずれもパーマーによるものであった。リタイアはアリオーが10回、パーマーが7回、サックウェルが1回であった。02はポイントを獲得することができなかった。
スペック
- 名称 : RAM 02
- 燃料タンク容量 : 220 リットル
- ブレーキ : APレーシング / ロッキード
- エンジン : ハート・415T
- 出力 : 650馬力 / 10,500回転
- イグニッション : マレリ
- 燃料システム : ルーカス
F1における全成績
年 | チーム | エンジン | タイヤ | No | ドライバー | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | ポイント | 順位 |
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1984年 | RAM・02 | ハート 415T L4 1.5 ターボ |
P | BRA |
RSA |
BEL |
SMR |
FRA |
MON† |
CAN |
DET |
USA |
GBR |
GER |
AUT |
NED |
ITA |
EUR |
POR |
0 | - | ||
9 | アリオー | Ret | Ret | DNQ | Ret | Ret | DNQ | 10 | Ret | DNS | Ret | Ret | 11 | 10 | Ret | Ret | Ret | ||||||
10 | パーマー | 10 | 9 | 13 | DNQ | Ret | Ret | Ret | Ret | 9 | 9 | Ret | Ret | Ret | |||||||||
サックウェル | Ret |
- †レースは大雨のため32周目に赤旗終了。規定周回数の75%を消化していないため、与えられるポイントは従来の半分
参考文献
- David Hodges: A-Z of Grand Prix Cars 1906–2001. 2001 (Crowood Press), ISBN 1-86126-339-2.(英語)
参照
- ^ David Hodges: A–Z of Grand Prix Cars 1906–2001, 2001 (Crowood Press), ISBN 1-86126-339-2, S. 196.
- ^ David Hodges: Rennwagen von A–Z nach 1945, Motorbuch Verlag Stuttgart 1993, ISBN 3-613-01477-7, S. 219.