2020年東京オリンピックのテニス競技

2020年東京オリンピック
テニス競技

有明テニスの森公園
会場有明テニスの森公園
開催日2021年7月24日 - 8月1日
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2020年東京オリンピックテニス競技(2020ねんとうきょうオリンピックのテニスきょうぎ)は、2021年7月24日から8月1日まで有明テニスの森公園で開催されたオリンピックテニス競技である[1]

競技概要

会場の入口

国際テニス連盟(ITF)管轄[2]。コートサーフェスは屋外ハード(デコターフ)[3]

種目

男子・女子シングルス(各64ドロー)、男子・女子ダブルス(各32ドロー)、混合ダブルス(16ドロー)の計5種目が行われる[3]

試合方式

全ての試合はベスト・オブ・3タイブレーク・セットで行われる[注 1]。なおダブルスの試合は1セットオールとなった場合、マッチタイブレーク(10ポイント)で勝敗を決める[4]

天候等による措置

2021年7月25日、東京の気温は32度に達したため、国際テニス連盟(ITF)は異常気象時の措置を適用した(第2セットと第3セットの間の10分間の休憩、セットブレークの30秒延長)[7]

また当初は第1試合の開始時間が午前11時であったが、あまりの酷暑をトッププレイヤーが訴えた。さらに、28日午後1時5分に始まった女子シングルス準々決勝を戦ったパウラ・バドサ(スペイン)が車椅子で運び出されるほどの熱中症で途中棄権したことで、29日から第1試合の開始時間が午前11時から午後3時に変更された[8]

参加国・選手数

シングルスとダブルス合わせて、計190名の選手が出場した。出場選手は2017年から2020年の間にデビスカップビリー・ジーン・キング・カップ(旧フェドカップ)で原則として3回(条件によっては2回)以上の代表歴が必要となる。

シングルスは、2021年6月14日時点でのATPランキング及び同日現在のWTAランキングの上位56選手が出場できるが、1カ国につき男女それぞれ最大4名と定められている。残り8名のうち6名は各大陸予選枠での出場となる。2018年アジア競技大会、2019年アフリカ競技大会でそれぞれ1枠、2019年パンアメリカン競技大会で2枠が与えられる。欧州とオセアニアでは、ランキング最上位の選手が大陸予選枠として出場できる。いずれも、ランキングで300位以内に位置することが条件である。その他に開催国(他に出場枠を獲得した選手がいない場合)と過去のオリンピック金メダリストかグランドスラム達成者に1名ずつ与えられる[9][10]

ダブルスは、ダブルスランキング又は複合ランキング(選手ごとにシングルスランキングとダブルスランキングのうち優れている方をペアごとに合計する)を基に1カ国2組まで出場できる(開催国枠(男女1組ずつ)を含む)が、シングルスとダブルスの合計では1カ国につき男女それぞれ6名以内となっている。

混合ダブルスはシングルスまたはダブルスの出場選手を対象に複合ランキングを基に選考される(開催国枠1組を含む)ため、混合ダブルスのみの出場選手はいない。

競技日程

テニス競技は2021年7月24日から8月1日にかけて行われた[1]

日付 7月24日 (土) 7月25日 (日) 7月26日 (月) 7月27日 (火) 7月28日 (水) 7月29日 (木) 7月30日 (金) 7月31日 (土) 8月1日 (日)
開始時刻 11:00 15:00
男子シングルス 1回戦 2回戦 3回戦 準々決勝 準決勝 3位決定戦 決勝
女子シングルス 1回戦 2回戦 3回戦 準々決勝 準決勝 3位決定戦決勝
男子ダブルス 1回戦 2回戦 準々決勝 準決勝 3位決定戦決勝
女子ダブルス 1回戦 2回戦 2回戦/準々決勝 準々決勝 準決勝 3位決定戦 決勝
混合ダブルス 1回戦 準々決勝 準決勝 3位決定戦 決勝

競技結果

種目
男子シングルス[11]
詳細
ドイツ アレクサンダー・ズベレフ
ドイツ (GER)
ROC カレン・ハチャノフ
ROC (ROC)
スペイン パブロ・カレーニョ・ブスタ
スペイン (ESP)
女子シングルス[12]
詳細
スイス ベリンダ・ベンチッチ
スイス (SUI)
チェコ マルケータ・ボンドロウショバー
チェコ (CZE)
ウクライナ エリナ・スビトリナ
ウクライナ (UKR)
男子ダブルス[13]詳細 クロアチア クロアチア (CRO)
ニコラ・メクティッチ
マテ・パビッチ
クロアチア クロアチア (CRO)
マリン・チリッチ
イワン・ドディグ
ニュージーランド ニュージーランド (NZL)
マーカス・ダニエル
マイケル・ビーナス
女子ダブルス[13]詳細 チェコ チェコ (CZE)
バルボラ・クレイチーコバー
カテジナ・シニアコバー
スイス スイス (SUI)
ベリンダ・ベンチッチ
ビクトリヤ・ゴルビッチ
ブラジル ブラジル (BRA)
ラウラ・ピゴシ
ルイザ・ステファニ
混合ダブルス[13]詳細 ROC ROC (ROC)
アナスタシア・パブリュチェンコワ
アンドレイ・ルブレフ
ROC ROC (ROC)
エレーナ・ベスニナ
アスラン・カラツェフ
オーストラリア オーストラリア (AUS)
アシュリー・バーティ
ジョン・ピアース

国・地域別のメダル獲得数

国・地域
1 ROC ROC (ROC) 1 2 0 3
2 クロアチア クロアチア (CRO) 1 1 0 2
チェコ チェコ (CZE) 1 1 0 2
スイス スイス (SUI) 1 1 0 2
5 ドイツ ドイツ (GER) 1 0 0 1
6 オーストラリア オーストラリア (AUS) 0 0 1 1
ブラジル ブラジル (BRA) 0 0 1 1
スペイン スペイン (ESP) 0 0 1 1
ニュージーランド ニュージーランド (NZL) 0 0 1 1
ウクライナ ウクライナ (UKR) 0 0 1 1
合計 5 5 5 15

出典: メダル獲得数 - 東京2020 (PDF)

備考

関連項目

脚注

注釈

  1. ^ 2016年リオデジャネイロ大会まで男子シングルス決勝のみベスト・オブ・5タイブレーク・セットで行われていたが、複数の種目に出場する選手の負担を軽減するため、東京2020大会より全ての試合がベスト・オブ・3タイブレーク・セットで行われる[4][5][6]

出典

  1. ^ a b 競技スケジュール” (PDF). Olympics.com (2021年7月13日). 2021年7月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月1日閲覧。
  2. ^ About the ITF”. event.itftennis.com. ITF. 2021年7月10日閲覧。
  3. ^ a b FACT SHEET” (PDF). event.itftennis.com. ITF. 2021年7月10日閲覧。
  4. ^ a b ITF announces changes for 2020 Olympic Tennis Event” (英語). event.itftennis.com. ITF (2019年4月3日). 2020年1月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月22日閲覧。
  5. ^ “男子シングルス決勝を3セット制に短縮、2020年東京五輪テニス”. AFPBB News. AFP. (2019年4月4日). https://www.afpbb.com/articles/-/3219196 2020年4月22日閲覧。 
  6. ^ 選手の負担を軽くするため、試合形式を短縮へ”. tennismagazine.jp (2019年4月4日). 2020年4月22日閲覧。
  7. ^ “【東京五輪】 ボート、悪天候予想で延期 テニスは異常気象の措置を適用”. BBC. (2021年7月25日). オリジナルの2021年8月4日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210804042601/https://nordot.app/792014010473562112 2021年8月4日閲覧。 
  8. ^ 猛暑テニス、女子選手が試合途中に車いすで運び出される 熱中症で体動かず”. 日刊スポーツ. 2021年7月31日閲覧。
  9. ^ QUALIFICATION SYSTEM – GAMES OF THE XXXII OLYMPIAD – TOKYO 2020” (PDF). itftennis.com. ITF (2021年4月29日). 2021年7月10日閲覧。
  10. ^ ELIGIBILITY FOR THE OLYMPIC TENNIS EVENT, TOKYO 2020” (PDF). itftennis.com. ITF. 2020年6月17日閲覧。
  11. ^ Draw”. web.archive.org. 2022年1月1日閲覧。
  12. ^ Draw”. web.archive.org. 2022年1月1日閲覧。
  13. ^ a b c Tennis - Olympic Schedule & Results | Tokyo 2020”. web.archive.org (2021年10月6日). 2022年1月1日閲覧。

外部リンク